2年前にチャリティーコンサートを企画し、自ら司会とピアノ演奏をした高校生の吉野令佳さんが、この春モデルコンテストに出場し3位入賞を果たした。またキワニス・フェスティバル(ピアノ部門)でも1位入賞。9月には念願だったアメリカのアイヴィー・リーグ校に進学する。

 

どういうきっかけで モデルコンテストに応募したのですか?
コンテストの舞台に立つことを経験して自分に自信をつけることと、それによって自分に磨きがかかればと思い、応募しました。

モデルコンテストに出場するために準備したことはありますか
特に髪型や何かを変えたりはしませんでした。キャットウォークといって、ファッションショーでモデルが歩く客席に長く突き出したステージがあるのですが、そういうところでうまく歩けるような練習を、2年前に中国から来たモデルさんから教わりました。

舞台での緊張は?
コンテスト中、舞台で歩く時または話す時などはあまり緊張したことがないです。たぶん観客席が見えないからだと思います。でもピアノ・コンクールなどの場合はやっぱり緊張します。緊張しない工夫とかはあまりないんですけど、本番前の一週間ほどの間に友達を家に招待して演奏したりすると、本番であまり緊張しませんでした。あと、上手に弾くことよりも楽しく精一杯弾くことに集中するとあまり緊張しませんね。

今までピアノコンクールに出場している経験は、このモデルコンテストでも役立ちましたか?
舞台の上で自分をアピールするという面で、とても役立ったと思います。

今年のピアノコンクールで1位になったそうですね?
バンクーバー・キワニスが4月11日で、ラングレー・キワニスが5月3日でした。コンチェルト(18歳以下組コンチェルト)のコンテストでバンクーバーもラングレーも1位になりました。

何の曲を弾いたのですか?
ショパンのピアノ・コンチェルトNo.1 Eマイナーです。

高校を卒業し、9月からは大学生ですね。
リッチモンドのヒュー・マックロバーツ・セカンダリーを卒業しました。高校ではグローバル・リーダーシップクラブの役員を務めていました。9月からペンシルバニア大学(アートとサイエンス)に入学します。出来ればデザインを専攻したいと思っています。

アメリカの大学を志望した理由は?
高校入学以来、アイヴィー・リーグを目指していて、受かったのがペンシルベニア大学だったということです。

大学では寮生活ですか?
はい。初めて両親の元から離れるので、朝起きて食事をして支度をして出かけるという、そういう基本的なことが出来るのかと不安です。

大学生になってしたいこと、将来の夢は?
大学中に特にしたいことは今はありませんが、アメリカに行ってもたぶん趣味としてピアノは続けると思います。教えるのはたぶんまだ早いですね。フォーカスするのはやっぱり難しいです。でもフォーカス出来るか出来ないかは、仕事をどれくらい楽しめるかによると思います。一生懸命になれれば何をやっても楽しいです。将来はデザイナーになりたいと思っています。

(取材 ルイーズ阿久沢)

 

吉野 令佳さん

(よしの・れいか)プロフィール:東京生まれ。5才でピアノを始め、11才で家族とともにカナダに移住。日本語、英語、マンダリンを話す。各種ピアノコンクールで入賞経験を持ち、2008年、2009年のカワイ・ピアノコンクールで1位。2011年のキワニス・フェスティバルのピアノ・コンチェルト部門でバンクーバー、ラングレーともに1位。2011年、ITM Model Look Competitionで3位入賞。趣味は油絵、スケッチ、ピアノ。家族は両親(吉野ケビン義博さんと莉沙さん)と弟。

 

2011年8月11日 第33号 掲載

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