『この人にFocus』古沢 美幸(ふるさわみゆき)さん

大学卒業後、数年してからパリに8年間在住。パリで料理学校に通い、C.A.P (Certificat d'aptitude professionnelle) という料理とお菓子両方のフランスの国家調理資格を修得。現在はバンクーバーのカレッジで働きながら、テニスやアウトドアを満喫しているという古沢美幸さんにフォーカス!

カナダに来る前は?

 大学卒業後、数年働いた後、縁があってパリに8年間在住しました。文学、音楽、アート、食、など豊かなフランスの文化に囲まれて生活し、自分の意見をはっきり理論的に主張するフランス人の個人主義を学んで文化的・人間的に成長できたと思います。もともと食べる事がとても好きなので、パリでは趣味が高じてお菓子と料理も学びました。日本人は一人もいない公立の学校に通いました。料理とお菓子を両方学ぶ1年間のコースです。コースを修了するには研修が必要で、自分でお店に直接頼み込んでFauchonやGerard Mulotで働きました。研修後にC.A.Pという料理とお菓子両方のフランスの調理の資格を修得しました。試験には筆記と実技があって、実技はアントレ、メイン、デザートのメニューを提示されてレシピを見ないで時間内に作るというまさに『料理の鉄人』みたいな試験でした。今から思えば自分でもよく完成できたなと思います。フランスの国家調理資格も取得しました。

カナダに来たきっかけを教えてください

 パリから日本に戻り就職する上で、フランス語は武器にならないことを実感したのをきっかけに、英語と新しい専門分野を学ぼうと思い立ちカナダにやってきました。

現在の仕事は?

 こちらのカレッジで国際貿易の勉強をしてFITT (Forum for International Trade Training): カナダ唯一の国際貿易の専門家資格を取得しました。この時期に同時に企業経営も学んでいました。現在は同カレッジで主に学生のコースを考案したり、コース登録を担当する事務系の仕事をしています。

仕事以外の活動は?

 ホット・ヨガが好きで、週3回くらい通っていました。この春からテニスのクラブに入って以来、ほぼ毎日プレイしています。試しに出てみた初トーナメントの敗者復活戦で1位になれたのがとても嬉しかったので、今度はトーナメントで優勝するのが夢になりました。8月にウエスト・バンクーバーのテニス・クラブでバンクーバー・オープンがあり、クルム伊達公子さんが出場するので見に行きました。一番前の席で間近で彼女の試合を見ることができただけでも嬉しかったのですが、一緒に行った友人がなんと試合後の伊達さんを連れて来てくれたのです。実は私がフランスに在住していた頃、パリで彼女が料理関係の撮影をする時にコーディネートをしたので、以前にもお会いしていました。伊達さんはそのことを覚えていて下さっており、とても思い出深い一日となりました。
 日本ではジムに行くくらいでアウトドアはほとんどしなかったのですが、バンクーバーに来てから、カヤック、ハイキング、カーリングなどいろいろな活動に挑戦しています。その変わりように日本の友人が驚いているほどです。
これからの抱負は?
 今後は自分の専門である国際貿易の分野で働きたいです。バンクーバーで友人にも恵まれ、テニスにも出会えて自分の世界がどんどん広がっているので、このまま向上していけたらと思います。

(取材 北風かんな)


読者の皆様へ

これまでバンクーバー新報をご愛読いただき、誠にありがとうございました。新聞発行は2020年4月をもちまして終了致しました。