2019年2月21日 第8号

2月14日、『TSUJIRI』がブリティッシュ・コロンビア州リッチモンド市のセントラル・アット・ガーデンシティー内にオープンした。開店に先立ち行われたオープニングセレモニーには在バンクーバー日本国総領事館より多田雅代首席領事が出席し、祝辞を述べた。 バレンタインデーのこの日、抹茶を使ったドリンクやスイーツを求めて、店の前には長い行列ができた。

 

 

抹茶カフェとして海外で人気

 辻利は京都の宇治に1860年(萬延元年)に創業されたお茶の老舗。 抹茶ブームに乗り『辻利茶舗』が海外進出したのは2010年。カナダでは2016年にトロント店がオープンし、バンクーバーでの開店が待たれていた。

 1645スクエアフィートのリッチモンド店は、座席数14席。カウンターで注文と支払いをすませ、テーブルに座り注文番号が呼ばれるのを待つスタイルだ。注文の際にカウンターで抹茶を点ててくれるのを見るのも楽しい。

 

抹茶を使ったドリンクやスイーツ

 ドリンクは抹茶、ゆず茶、日本茶はもちろん、ラテやフロート各種。『辻利抹茶#4梅の白(薄茶)』や『玉露コールドブリュー』などのティー・テイスティングもでき、薄茶や濃茶を30グラム・100グラム缶で購入できるのも、抹茶ファンにはうれしい。

 海外店舗で人気のスイーツは『抹茶スフレパンケーキ』(16ドル)。焼き上がりに20分ほどかかるが、深い味わいとプルンプルンの食感がたまらない。リッチモンド店ではさらに、ペイストリーシェフの昭子さんによるオリジナル作品『濃茶オペラケーキ』が見逃せない。抹茶グレーズ、あずきクリーム、ゆずムース、ガナッシュほかグルテンフリーの抹茶スポンジなど凝ったレイヤーで、リッチな味わいだ。

 パフェ3種(ほうじ茶、桜、抹茶)は白玉と栗のトッピングで、中にはきなこや抹茶のわらび餅、桜餅、コーンフレークス、ゆずチーズケーキなどさまざまな食感が楽しめる。

 午後2時から5時半までのジャパニーズ・スタイル・ハイ・ティー(40ドル、要予約)は濃茶オペラケーキ、桜餅、わらび餅、くず餅、ミニ最中、トライアルサイズの茶そばなど、和と洋のハーモニー。好きなお茶を選んで奥のサロンでゆっくり味わいたい。

 

だし茶漬けやそばバーも

 オールデー・メニューのだし茶漬け、えび天うどんには白出汁を使用。夕方5時半から8時半までは『そばバー』でそば各種(茶そば、ニシンそば、とんこつそば、サーモン・ポケそば)を注文できる。

 「京都で生まれた伝統的で歴史ある抹茶、緑茶ブランドとしてのアイデンティティを守りつつ、新しい可能性との融和を大切にしています。ユニークなフレーバーをおもてなしをもってお届けします」とTSUJIRIグローバル代表取締り役のデスモンド・ソングさんは話している。

 

TSUJIRI Richmond
1535-4777 Mcclelland Road, Richmond, BC (Central at Garden City内)
火曜から木曜:2〜10pm、金曜:2〜10:30pm
土曜:正午〜10:30pm、日曜:正午〜10pm
電話:(604) 370-4956
www.tsujiri.ca

(取材 ルイーズ阿久沢)

 

カウンターで注文の際に目の前で抹茶を点ててくれるのを見るのも楽しい

 

抹茶スフレパンケーキ(16ドル)

 

パフェは3種類。ほうじ茶、桜、抹茶(各14ドル)

 

ジャパニーズ・スタイル・ハイティー(40ドル、要予約)

 

奥のサロンはジャパニーズ・スタイル・ハイティー予約で

 

だし茶漬けは2種類。サーモンだし茶漬け(10ドル)、うなぎだし茶漬け(11.50ドル)それぞれに昆布、卵焼き、そばロールなどがついてくる

 

(左)濃茶オペラケーキ、(右)抹茶チーズケーキ。テイクアウトもできる

 

 

 

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