2019年1月24日 第4号

1月16日、スティーブストン日本語学校で、お正月パーティーを開催。生徒たちに「日本のお正月気分を精一杯感じてもらおう」と保護者や先生たちが知恵をしぼって大奮闘。約300人の全校生徒に、保護者、関係者、さらにコミュニティの人々も多く大盛況であった。また、当校には、日系人ばかりではなく、多文化の生徒も多く、日本のお正月を初めて体験する人も多かった。また、きもの姿で参加する生徒も多くいて、より華やいだお正月パーティーを楽しんでいた。

 

きもの姿も多く、お正月気分がいっぱい!

 

文化を越え、女の子は、きもののあでやかさが大好き!

 日ごろ少し活発な娘でも、きものを着るとおしとやかになるもの。まして、文化背景の違う少女が着て髪をアップに結い上げた姿は、いっそう愛らしい。そんな姿をカメラに収める保護者たちの真剣な様子を見ていると、日本文化を肌で感じさせる紹介法だと思う。中には、着崩れや、きものにスニーカーの姿も見られるが、それも愛嬌。一方、きりりと着こなし、艶やかな当校の先生たちの姿が良いお手本になっていた。こうした体験の積み重ねが、きっと日本文化を“着こなす”ことになるのだろう。

 

初詣の門前の屋台を思わせる
古くから伝わる遊び、おもちゃの体験なども多種多彩

 今、日本でブレイクしている「けん玉」を紹介したのは、中村有美さん。けん玉検定6段の腕前を持つ。世界大会、日本大会でも度々優勝の経験のある名人が、妙技を披露。その技にどよめきが起こっていた。そして、直接指導も。そのかいもあって初めての生徒が成功した瞬間の喜びようは、見る者も幸せな気分。けん玉は、集中力を育てるといわれ、この地でも拡散の気配がする。この他、コマ、ダルマ落とし、投げ縄など、昔懐かしい日本のおもちゃの体験コーナー、福笑い、かるたとり、書き初めコーナーなど盛りだくさん。この日は、生徒たちが自由に買い物OKの日。先生手作りの髪飾りや、文具、雑貨、日本のお菓子、まんじゅうなどの販売コーナーは、初詣の門前の屋台を思わせる人だかりになっていた。

 おもちは、一人2個ずつ。きな粉や醤油、砂糖をかけ、舌づつみ。初めて口にする子どもたちも大いに気に入った様子。新しい日本食の披露になっていた。この大量のもちを用意するためには、保護者や、コミュニティのボランティアの協力があってこそ。当校の鈴木知子校長がいう『スティーブストン日本語学校は、学校運営のことなど、保護者やコミュニティーの方々からなるボードメンバーの支えがあってこその当校です』と。地域に根ざす当校は、日本語教育の拠点で、一般の人々も学び、そして日本文化の発信地ともなっている。

(取材 笹川守)

 

けん玉の妙技を披露する中村有美さん

 

折り紙コーナーも大人気

 

豊田真子先生の指導で初めてのお習字

 

おもちに好みのトッピング

 

初詣のお買い物気分

 

読者の皆様へ

これまでバンクーバー新報をご愛読いただき、誠にありがとうございました。新聞発行は2020年4月をもちまして終了致しました。