2017年5月11日 第19号

4月23日にオープンしたバンクーバーのヘイスティングス(PNE)競馬。1889年からバンクーバーで支持されてきた、この競馬は、まだカジノやBCロッタリーが登場する前、スポーツ賭博が唯一BCで認められていた時代からの伝統を持つ。

 

 会場の正面玄関

 

ライブ競馬
毎年4月から10月までの約6カ月間。
毎週土、日、祝日の午後1時50分から午後5時まで。

アクセス
スカイトレイン・レンフリュー(Renfrew)駅から出発する黄色い送迎バスが利用できる。駐車場を利用する場合は一日12ドル。

 

 現地に到着すると驚くのが競馬場の景色。バンクーバーならではのノース・ショアの山々と、パシフィック・オーシャンを背景に、プロのDJライブが聴ける。隣接されるカジノでは600ほどの最新のスロットマシーンが設けられ、気軽に楽しめるフードコートやキッズコーナー、パノラマ光景と競馬観戦が一度に楽しめるレストラン、ワインバーなど、豪華なエンターテイメントに仕上がっている。

 

自分好みの馬で勝負

 競馬が始まる10分前、各馬が隣接されたサークルでお披露目ウォークをする。その後ゆっくりとスタートラインに向かう美しい馬のParade to Postは、競馬ファンでなくても満足できる。通常レースは8回で馬は8頭。至る所に設置されているマシーンを使っても賭けられるが、初めての人はカウンターで自分の決めた馬の番号を伝えてチケットを購入する。

 

賭ける方法はBasicとExoticの2通りがある(初心者用)

Basic
単勝(Win): (1番になる馬を選ぶ、配当金は大きい)
馬連(Place):(選んだ馬が1番か2番になる)
複勝(Show):(選んだ馬が1番、2番、または3番になる)
賭け金は最低2ドルから

Exotic
馬単(Exactor):(2頭選んで順番通り1番と2番になる)
3連単(Triactor):(3頭選んで順番通り1、2、3番になる)
4連単(Superfecta):(4頭選んで順番通り1、2、3、4番になる)

 順位に関係なく勝ちたいときはボックス買い(Boxing)をさらに上から賭ける。上級者はさらに、4番から6番まで選んで賭けることもできるので、詳しくはインフォメーションでガイドを購入して参照。

 

 人気の3連単(Triactor)は賭け金が6ドルで、配当金が平均665ドルにもなるそうだ。チケットは、くれぐれも最終結果がボードに出るまで捨てないように。配当金はすべて税金フリー。

 

競馬好きはフレンドリー

 パンパンパ、パパパ…という日本でもおなじみのファンファーレと共に聞こえるのが、ヘイスティングスのボイスといわれる有名なダン・ジュキッシュ(Dan Jukich)さんのアナウンス。今年26年目で「世界で一番の仕事をしている」という彼は、父親につれられて幼いときから競馬を見て育ったベテランだ。

 ライブ観戦以外に、ヘイスティングスでは日本、オーストラリア、香港、アメリカ各地のグローバルな世界競馬も楽しめる。恒例のジャパン・レース(Japan Race)は5月13、20、27日。日本の騎手をバンクーバーのスクリーンから応援できるのも面白い。さらに7月は夜空のライトアップや、ダックスフンド犬のレースなど様々な企画がある。会場は盲導犬以外のペットは禁止なので要注意。

 初期に1100頭ほどいた馬も今は約半分。しかし今でもデータを読むプロから競馬を知らない人まで、ファンが多い。『競馬好きに悪い人はいない』という言葉に納得するぐらい親切な人が多いのも特徴だった。

詳しくはウェブサイトを参照。 http://www.hastingsracecourse.com/

(取材 ジェナ・パーク)

 

目の前を駆け抜ける馬たち

 

スタートライン

 

報道陣の前でポーズをする勝者

 

馬のパレードに集まる人たち

 

広い競馬場

 

アナウンサーのダン・ジュキッシュさん

 

DJのライブ音楽

 

読者の皆様へ

これまでバンクーバー新報をご愛読いただき、誠にありがとうございました。新聞発行は2020年4月をもちまして終了致しました。