2017年2月16日 第7号

指揮者のケン・シェ氏が恩師、故岡部守弘指揮者に捧げる『岡部守弘記念コンサート』。今年はソプラノ歌手の木下美穂子さんをゲストに迎え、3月10日に開催される。

昨年、バンクーバーオペラ『蝶々夫人』でタイトルロールを演じバンクーバーの聴衆を魅了した木下さんが、バンクーバー・メトロポリタン・オーケストラ(VMO)の演奏とともにオペラのアリアをたっぷりと聴かせてくれる

 

左:ソプラノ歌手、木下美穂子さん(撮影:auraY2. Yoshinobu Fukaya)右:VMO音楽監督で首席指揮者のケン・シェ氏

 

オペラアリア

 バンクーバーオペラの『蝶々夫人』で2010年と2016年にタイトルロールを演じた木下美穂子さん。美しいソプラノリリコの声と豊かな歌唱力、抜群の演技力・所作を備え、蝶々さんは木下さんのはまり役と言っても過言ではない。 バンクーバー再訪にあたり、現在東京二期会オペラ劇場で『トスカ』公演中の木下美穂子さんからメッセージが寄せられた。

 「まず最初に、再びバンクーバーで演奏する機会が持てたことをとてもうれしく、また感謝しています。

 今回はオペラではなくコンサートということで、モーツァルトからイタリア・フランスオペラまで、幅広い分野のオペラアリアを歌うことになります。初共演のマエストロ・ケン・シェとバンクーバー・メトロポリタン・オーケストラ(VMO)との共演を楽しみにしています。

 コンサート会場は教会ということですが、実はこれまでにもイタリアや日本の教会で何度か歌ったことがあります。教会が持つ独特の雰囲気や響きがとても好きです。その中で、マエストロ・ケン・シェとVMOとどのような音楽が生まれるか、とてもワクワク楽しみにしています」

 

音響の良い教会で

 VMO音楽監督で首席指揮者のケン・シェ氏は「木下美穂子さんは世界で高く評価されている歌手で、日本でテレビ番組『題名のない音楽会』に出演したのを見て感銘を受けました。バンクーバーオペラでの公演も好評でしたし、ぜひ共演をと考えていました。

 コンサートではモーツァルト、プッチーニ、チレアの作品などをバラエティに富んだ形で演奏し、木下さんの優れた才能を紹介します。音響の良いこの教会で、その歌唱力を発揮されることでしょう。

 岡井朝子在バンクーバー日本国総領事とスタッフのみなさんのご協力を得て、木下さんを迎えたコンサートを開くことになり感謝しています」と話している。

 木下美穂子さんが『ラ・ボエーム』(プッチーニ)より「ミミのアリア」、『カルメン』(ビゼー)より「ミカエラのアリア」、『ジャンニ・スキッキ』(プッチーニ)より「私のお父さん」、『ドン・ジョヴァンニ』(モーツァルト)より「あの恩知らずが私を裏切った」などを歌うほか、オーケストラがモーツァルトの『フィガロの結婚』、ブラームスの交響曲第3番、マスカー二の『カヴァレリア・ルスティカーナ』、VMOと活動中の作曲家トレバー・ホフマンの新作を演奏する。

(取材 ルイーズ 阿久沢) 

 

VMO バンクーバー・メトロポリタン・オーケストラ
岡部守弘記念コンサート

3月10日(金)7:30PM 開演(7PM会場 コンサートトーク)
ショーネシー・ハイツ・ユナイテッド教会(1550 33 Ave W Vancouver, BC)

指揮:ケン・シェ
ソプラノ:木下美穂子
作曲(新作発表):トレバー・ホフマン
チケット:$30(学生・シニア$25)
オンライン購入: www.vmocanada.com www.eventbrite.ca 
電話604-876-9397

 

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詳しくはパート1、5ページをご覧下さい。

 

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