2016年12月1日 第49号

ことしもバンクーバー新報杯でキックオフをしたJETゴルフクラブは、年間18回のラウンドを終え、11月26日、バンクーバー市ダウンタウンのホリデイインで70人を超える参加者を集め、総会&納会が行われた。JETゴルフクラブは、レベルの高さが以前から知られているが、もう一つの特徴が、家族愛。ことしで、発足44年目という長きにわたって続けてこられた秘密がそこにある。メンバーの高齢化も目立ってきたが、若手、壮年メンバーも随時加入し、40人前後のメンバー数をキープしている。3月から10月までの間、月2回以上のラウンドをするゴルフ愛好家の集まりだ。

 

愛の証に、蘭の花を奥様たちへ

 

シングルプレーヤー4名、平均ハンディキャップは14.8

 JETゴルフクラブのメンバーは、Golf Canada Foundationが認めるオフィシャルハンディ・キャップを得ることができる。そのハンディキャップ10以下のシングルプレーヤーが4人、平均ハンディキャップは、14.8と、誠にレベルの高いプレーヤー揃いなのである。

 ことし、ネットスコアが56という新記録が達成された。その人は坂上義行さん。ハンディキャップ25で、グロス81というスコアを叩き出した。そして、最多優勝者は、湯沢文敏さん。18回のラウンド中、7回も優勝(ネット&グロス)した。昨年に続いての快挙である。平均スコアは81.5。ハンディキャップは、年間7から9を維持し続けているシングルプレーヤーだ。

1972年9月4日にスタートしたJETゴルフクラブ

 そのスターティング・メンバー8人のうち2人が「Life Timeメンバー」として、今回の納会に出席していた。濱武隆さんと岩崎功さん。いずれも80歳。この時の仲間8人は1966年の技術者移民が認めれれた時のメンバーで、1972年にJETゴルフクラブがスタートした。自動車整備士、電気技術者、理容師、調理師など、いずれも腕一本で渡ってきた一匹狼揃い。されど、異国の地で寂しさまぎらす仲間がほしいということで、ゴルフが始まった。当時は、ゴルフの楽しみより、プレー後、家族も交えてのピクニック気分でのランチ、おしゃべりなどで日頃の寂しさを解消した。そして、励まし合い、助け合い、その後の移住者の仲間も増えていった。当時の会長でJETゴルフクラブの名付け親だった濱武さんは、乾杯の挨拶で「来年は、このJETも45年になりますが、皆さん白髪や地肌が増えた方も多くなりました。私も今は、シニアのゴルフクラブで、ボールを追いかけていますが、現会長の南雲さんにバトンタッチしたあと、ますます仲間も増え充実しています。そして、この納会の和やかな様子を見ていますと、ほんとにうれしく思います」と、設立動機が受け継がれていることに、うれしさを隠し切れない様子だった。

いつも快くゴルフに送り出してくれる奥様に感謝の花と愛を

 今や恒例となった鉢植えの蘭の花をパーティーに出席してくれた奥様に心をこめてプレゼント。その贈呈シーンは、いつ見ても微笑ましくもあり、心あたたまるときだ。この恒例行事を発案したのが、マーク南雲会長だ。このクラブに入会したのが25年前、会長に就任したのが12年前で、創立当初からの「ファミリーが一体となって楽しむ」という精神を引き継いでいる。また、会長以下、コースの手配、経理、競技委員、スコアの管理などにさまざまな役員を配し、細やかな配慮がされている。

 また、納会のこの夜、もう一人の特別ゲスト、病気快癒から復帰した桑田好則さんが紹介されると、嵐のような拍手が沸き上がり、喜び合っていた。こんな心許し会える先輩メンバーがいるJETゴルフクラブへの入会の門戸は、いつも開放されている。

(取材 笹川 守)

 

設立メンバーの二人 (左)濱武隆さんと岩崎功さん

 

最多優勝の湯沢文敏さん

 

新記録達成の坂上義行さん

 

読者の皆様へ

これまでバンクーバー新報をご愛読いただき、誠にありがとうございました。新聞発行は2020年4月をもちまして終了致しました。