テレビからの津波の映像を見て「何かしなければ」
会場を提供し、自らもこのディナーに5000ドルを寄付したオーナーのスー・ハラビさんは、「地震の第一報のあと、ずっとテレビに釘付けだったわ。あの映像を見ていたら、もう何かしなきゃという気持ちでいっぱいになったの。それからの3週間は大変だったわ。でもこんなに素晴らしいディナーを実現できてうれしい。今日のみんなの想いが、きっと日本の被災者を励ましてくれると信じてるわ。」と語ってくれた。
日系コミュニティへの呼びかけには、淵脇マリアさんが奔走。各方面への連絡や参加・出演の依頼、調整などに尽力。自らもパラグアイ・ハープの演奏を披露した。
そのほか、竹家すし、一朗亭、瀬戸寿司からは寿司の、カナダ佐藤製薬からは商品の提供もあった。

 

日本人の強さを信じ、順調に復興することを願って
ディナーの冒頭、Chinese Federation of Commerce of Canadaのパイアス・チャン会長が挨拶に立った。「3月11日に日本を襲った地震と津波は、未曾有の被害をもたらしました。さらに続いて起こった福島原発の事故は、いまだ収束の見通しが立たない状態です。しかしこの事態に対し、お互いを励ましあいながら立ち向かっている日本人の姿を見て、私は、日本が順調に復興に向かうことを確信しています。今夜のディナーを通じて、被災された方々への応援の気持ちを表したいと思います。私たちの義援金が、彼らの家庭と故郷の復興の一助となることを願ってやみません。私たちが一丸となることで、国境のない友情を示そうではありませんか。今回の呼びかけに応じて頂いた6つの団体、多くのボランティア、パフォーマンスグループ、ベンダーの皆様の惜しみない協力に、心から感謝します。」
そのあと、伊藤秀樹・在バンクーバー日本国総領事が壇上にあがり、ディナーのオーガナイザーと参加者に感謝の辞を述べ、全員で日本の被災者のために1分間の黙祷をささげた。
この段階で集まった支援金は45000ドル。さらにディナー終了までの募金、サイレントオークション、ベンダーの売り上げからの寄付などが後日加算されることになる。

 

多くの人が、日本を応援していることを実感させるディナー
ディナー中には、中国、インドからのパフォーマーとともに、日系コミュニティからも次のように多くのパフォーマンスが披露された。
淵脇マリアさんのパラグアイ・ハープ演奏。スティーブストン仏教会による太鼓。辰巳会の日本舞踊。前田多枝さんと福田辰平さんのジャズ演奏。なお福田さんは、今回のオークションのために30年以上丹精込めて育ててきた自慢の盆栽も提供。赤木加代子さんの歌。
またパフォーマンスの合間には、多忙の中を駆けつけたマルコム・ブローディ・リッチモンド市長もひとことメッセージを述べた。
最後に、バンクーバー・ダイヤモンド・ライオンズ・クラブ会長のクララ・チャウ氏が挨拶、ディナーは成功裏に終了した。

 

なお、今回出演した前田さんと、その家族および友人による東北地方太平洋沖地震救済コンサートが5月7日(土)、リステルホテルで開催される。開場午後7時、開演7時30分。チケットは20ドルで、購入や問い合わせは隣組まで。

(604)687-2172, Email: This email address is being protected from spambots. You need JavaScript enabled to view it.

 

(平野直樹)

 

 

今回のディナーの主催団体:
Vancouver Diamond Lions Club


同協力団体:
Canadian Chinese Business Development Association
Chinese Federation of Commerce of Canada
Chinese Real Estate Professionals Association of BC
Comox CanadAsia Business Society
Indo-Canada Chamber of Commerce BC
Riverside Banquet Halls

読者の皆様へ

これまでバンクーバー新報をご愛読いただき、誠にありがとうございました。新聞発行は2020年4月をもちまして終了致しました。