釧路市との姉妹都市提携50周年記念行事に向けて

 

バーナビー市は、釧路市との姉妹都市提携50周年の今年、7月に釧路市から80人の記念訪問団を迎える。その準備の進捗状況についての公開ミーティングが、4月29日、バーナビー市庁舎で開かれた。

 

 バーナビー市庁舎

 

姉妹都市提携とこれまでの交流

 バーナビー市と釧路市は、ほぼ同緯度に位置する。また、都市の規模や形態が似ていることから1965年、駐日カナダ大使の仲介で両市は姉妹都市として結ばれた。以来、両市の間で、親善を目的とした市民訪問団や交流学生の派遣を重ね、また文化、芸術、教育、スポーツなどを通して友好を深めてきた。特に、姉妹都市提携15周年以降は5年ごとに、記念訪問団を派遣しあっている。

 50周年にあたる今年は、7月7日から11日まで、釧路市から蝦名大也(えびな・ひろや)市長をはじめとする、市関係者20人と60人の市民、総勢80人がバーナビー市を訪れる。これを迎えるバーナビーでは、市の国際交流・友好都市委員会が中心となり、その受け入れ準備を進めている。

 

バーナビー市国際交流・友好都市委員会の5人の委員たち。前列右から、委員長のポール・マクドネル市議、ピエトロ・カレンディノ市議、副委員長のジェームズ・ワン市議。後列右から市職員のアーロン・フォートさん、リン・アックスフォードさん

 

記念行事予定

 バーナビー市国際交流・友好都市委員会は、委員長のポール・マクドネル市議、副委員長のジェームズ・ワン市議を含める3人の市会議員と、2人の市職員からなっている。釧路市との姉妹都市提携50周年記念行事に関する公開ミーティングでは、この5人の委員により、現在までの準備状況の確認と提案などを含めた討議が行われた。その中で特に、7月9日、10日の行事予定について多くの意見が交わされた。

 9日午前、50周年記念の公式セレモニーがバーナビー・マウンテンで執り行われる。ここには、25周年記念として釧路市のアーティスト、床ヌブリさんが製作したトーテムポールが立っている。今回は記念植樹が予定されている。

 午後、日系文化センター・博物館での歓迎セレモニー。夜はバーナビー市主催のディナー・レセプション。

 10日午前、バーナビー市庁舎内の見学、ディア・レイク、バーナビー・アート・ギャラリーの訪問。この間、両市の市民の交流にはバーナビーの子どもたちも参加する。

 野外博物館バーナビー・ビレッジ・ミュージアムで、バーベキューの昼食と散策。

 午後、同市にある日系ゲーム開発会社の見学が提案されている。夜は、釧路市主催のディナー・レセプション。その後、マイケル・J・フォックス・シアターで、釧路市出身のジャズシンガーによるコンサートが予定されている。

 

これまで釧路市民からバーナビー市に贈呈された品々

 

釧路市民から贈呈された日本人形

 

釧路市民から贈呈された日本人形

 

市をさらに披露する機会

 バーナビー市と共に、同市にある日系センターが、釧路市からの記念訪問団の歓迎ならびに、カナダと日本、また両市の絆を見てもらうために重要な役割を担うと委員たちは言う。行事内容は現在まだ提案の段階の項目もあるが、今後、順次決定されていく。副委員長のワン市議は、記念訪問団を迎えるにあたっての抱負をこう語った。

 「バーナビー市には、自然、文化・教育、経済・産業などで良い面がたくさんあります。私は以前、当市の学校理事を務めましたが、ここでの質の良い教育を誇りに思っています。アジアの国々は、教育ということに高い関心を示されますので、教育を通しての交流はとても良いのではないでしょうか。このようなことも含めお見せできればと、楽しみにしています」。

(取材 高橋百合)

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