2020年2月13日 第7号

 大物ベテラン議員が次々と保守党党首選への不参加を表明する中、政界を離れた元外務大臣が名乗りに興味を示した。

 全国ネット局グローバルの政治番組に出演したジョン・ベアード氏は、立候補するか真剣に考慮していると明らかにした。

 現在立候補を正式に表明し党首に最も近いと言われているのは、元防衛大臣ピーター・マッケイ氏と前回党首選で3番手だったピーター・オトゥール議員の2人。大本命だった元保健大臣ロナ・アンブローズ氏が立候補しないことを表明して以降、マッケイ氏とオトゥール氏の一騎打ちという様相を呈している。

 そこに割って入ろうというのが、興味を示す最後の大物元閣僚ベアード氏。スティーブン・ハーパー元政権で外務大臣や環境大臣などの主要閣僚を歴任、2015年総選挙に出馬せず政界を引退した。

 昨年は、2019年選挙で大敗した要因の調査をアンドリュー・シェア党首から依頼され、すでに報告書を渡したことを明らかにしている。シェア党首に変わる党首を選出する今回の党首選では、ピエール・ポリバー議員の党首選立候補を支えていたが、ポリバー氏は突然、立候補を取り止めた。

 ベアード氏の立候補を強く推しているのがアルバータ州ジェイソン・ケニー州首相。元連邦保守党閣僚だったケニー州首相は、ベアード氏について政治家としての経験も豊富で、英仏バイリンガル、保守党の信念を最も理解している人物と推薦している。

 ベアード氏はテレビインタビューで「党は現代的な保守党となる必要があり、保守党としての価値と信念をもう一度確認し「真の青(保守党カラー)」を出さなければ、自由党もどきの保守党では次の選挙に勝てないと思う」と党のあり方について語った。

 ただ立候補するにはすでに出遅れている可能性も懸念し、毎日周りの意見を聞いていると語っている。

 立候補予定者は3月25日までに党員3千人以上の署名と20万ドルを用意する必要がある。その第1段階として、2月27日までに党員千人分の署名と2万5千ドルの登録料を支払って正式に立候補者として登録しなければならない。

 新党首は今年6月27日に決定する。

 

読者の皆様へ

これまでバンクーバー新報をご愛読いただき、誠にありがとうございました。新聞発行は2020年4月をもちまして終了致しました。