2019年10月17日 第42号

 いつも人間の心に寄り添って人々を癒し続けた警察犬が勤めを終え、無事退職となった。

 警察犬からペットへと戻ったのは、ブリティッシュ・コロンビア州デルタ市警察に勤めていたケイバー。カナダ初の癒し警察犬として2010年に任務に就いてから9年間、2千人以上の傷ついた人々に寄り添ってきた。

 役目は、事件の被害者や心的外傷を負った人々に寄り添って、彼らの傷を癒す手助けをすること。デルタ市やメトロバンクーバーに留まらず、2016年アルバータ州北部フォートマクマレーで起きた大規模の山火事の時や2017年アメリカ・ネバダ州ラスベガスでの銃撃事件にも出向いて活躍した。

 犬には無条件に人に愛情を注ぎ、心を癒す力があることは今ではすでによく知られている。癒し犬は病院などでも活躍している。ケイバーはカナダではその先駆け。

 事件事故の被害者だけではなく、裁判所にも出向いて証言者の心を鎮める役目なども任されていた、まさしくスーパードッグだった。

 そして今回晴れてお役御免となったケイバー。これからはペットとしてゆっくりと過ごすと飼い主は語っている。

 

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