2019年6月27日 第26号

 ケベック州モントリオールに本社を置くカナダの航空機・鉄道車両大手ボンバルディアが小型ジェット旅客機CRJ事業を、5億5000万米ドルで三菱重工業に売却することで合意したと発表した。

 これでボンバルディアは50‐100席クラスの小型旅客機事業から撤退、利益率の高いビジネスジェット事業や鉄道車両事業に力を入れていくという。

 今後はカナダ政府による承認が必要になるが、ボンバルディアは問題ないとの認識を示している。イノベーション・科学・経済開発省は、今回の売却がカナダにとって有益な取引となるか検討すると発表している。

 ボンバルディア社は中型旅客機Cシリーズの開発で事業が悪化。連邦自由党政権、ケベック州政府から支援を受けた。しかし税金投入を受けたにもかかわらず、昨年Cシリーズ事業を欧州の航空機大手エアバスとの合弁とし批判を浴びた。

 今回の売却でモントリオールの約400人に影響が出るが、配置転換などで解雇はないと発表している。

 

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