2019年6月6日 第23号

 カナダ中央銀行は5月29日、金利を現行の1・75パーセントに据え置くと発表した。金利については現状に妥当との判断を強調した。

 中央銀行は2017年7月から2018年10月までの間に5度の金利引き上げを実施している。その後も一時は積極的な引き上げを示唆していたが、経済状況の変化から最後に金利を引き上げて以降は現行を維持し、必要となれば引き下げも視野に入れているとの表現に変化している。

 今年4月24日の経済見通しでも、2019年前期の経済成長をそれまでの1・7パーセントから1・2パーセントに下方修正している。しかし経済の停滞は一時的なものとの認識を示し、今後の世界経済の情勢に注視するとしている。

 中央銀行は、これまで通り危険水準に達している国民の世帯当たりの負債額への懸念を示すともに、カナダに直接影響がある低迷する原油価格やアメリカ・中国の緊張した貿易関係にも注視すると報告している。

 

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