2018年12月6日 第49号

 ブリティッシュ・コロンビア州北東部で11月29日夕方、地震が発生した。

 カナダ地震局によると、地震の規模はマグニチュード4・5で、震源地はフォートセントジョン市の南西約16キロメートルの地点で、深さは10キロメートルだった。また本震発生後1時間もたたずに、マグニチュード4・0の余震が、同市の約26キロメートル南西で起こった。

 この地震による揺れは、同市のほか、テイラー、チェトウィンド、またドーソンクリークなどでも感じられたが、被害は報告されていない。カナダ地質調査局の研究員ホン・カオさんによると、比較的浅いところで発生した地震であるため、広範囲にわたって揺れが感じられたのだろうと説明している。

 またBC州ガス・オイル委員会が調査を行っていることに触れ、この地域で行われている、地下の岩盤に超高圧の水などを注入して行う原油採掘(水圧破砕法、フラッキング)が、今回の地震を引き起こした可能性があるとしている。BC州北部からアルバータ州西部にかけては、フラッキングによる地震の発生が多い地域として知られている。

 一方11月30日朝には、米アラスカ州アンカレジの北でマグニチュード7・0の地震が発生した。米地質調査所によると、震源の深さは44キロメートルで、アンカレジが面しているクック湾一帯には津波警報も出されたが、BC州北部沿岸には影響は及ばなかった。本震発生から6分後にはマグニチュード5・7の余震が発生するなど、活発な余震活動が続いている。

 アンカレジ市内外で停電が発生したほか、店舗の棚から商品が落ち床に散乱したり、道路に亀裂が入り陥没したりするなどの被害が発生した。ビル・ウォーカーアラスカ州知事が大規模災害を宣言したのに続き、連邦緊急事態管理庁のチームが現地入りして被害の状況を把握に努めている。またトランプ大統領も復旧に費用を惜しまないとツイートしている。

 

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