2018年6月14日 第24号

 ブリティッシュ・コロンビア州内陸部の町、カムループスにあるトランスマウンテン・パイプライン中継基地で5月27日に起きた原油流出事故で、流れ出した量が当初公表されていたものよりはるかに上回っていたことが、明らかになった。

 BC州環境省は、同パイプラインを管理するキンダーモーガン社のダルフィールド基地から流出事故の報告を受けた際、報告義務の流出量が100リットル以上であったことから、その量を100リットルと推測・公表していた。しかし、会社側のその後の作業や調査により、実際にはその約48倍、4800リットルだったことが明らかになった。

 トランスマウンテン・パイプライン側によると、同基地は当初、流出量が法令によって報告が義務付けられている量を上回ったことを確認したので、そのことを伝えただけだったという。同社が初めて流出量を報告したのは、流出した原油の回収が十分に行われ、さらに現場調査によって正確な流出量の推測ができるようになってからだったと、メディアの取材に電子メールで回答している。

 BC州が定める流出報告義務によれば、パイプライン会社は流出後速やかに報告することが義務付けられており、その中にはできるだけ具体的な流出量の報告も求められている。

 

 

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