2018年2月8日 第6号

 6月27日から29日まで香港で開催される『一帯一路国際フード・エキスポ』に、カナダの農業製品を売り込みに赴く食品業界グループが、地元企業に参加を呼びかけている。このフード・エキスポには世界40カ国以上からおよそ1200社が参加、自社製品の中国および世界市場への売り込みをはかる。

 このエキスポにカナダ代表として公認されているのが、ブリティッシュ・コロンビア州リッチモンド市の北米投資協会「North American Investment Association, (NAIA)」。同協会会長で、乾燥ブルーベリーの販売を手がけるフイジン・フーズのCEOでもあるエイミー・フアンさんは、昨年12月のカナダと中国の自由貿易に関する交渉が不調に終わったことや、アメリカの保護貿易主義的な動きが強まる中では、民間の事業主が主体的に海外に活路を見出していかなければならないと語る。

 またフアンさんは、中国では中間所得層が増加し、健康的で高品質な食品への関心が高まっており、カナダの農産物を売り込む好機だと指摘する。彼女によると、カナダ産アイスワインの他、赤ワイン、粉ミルク、シーフードやビタミン剤などがアジアで人気だが、様々な需要がまだ見込まれるという。このフード・エキスポは、自社製品と会社名を世界市場にアピールする絶好のチャンスだと力説するフアンさん。中国政府の予測できない規制などから、二の足を踏むカナダの企業もまだ多いが、そうした不安を解消するためにNAIAは積極的に進出企業のサポートをしているという。

 さらに同市市議会議員のビル・マクナルティさんも、こうした民間企業主体の草の根的なアプローチの方が、政府の交渉団より効率的なことも多く、歓迎するとコメントしている。

 

 

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