2018年1月18日 第3号

 メトロバンクーバーの交通量の規制とインフラ整備の収入増を目的に道路使用料の徴収をモビリティ料金独立委員会が検討していることが16日、分かった。

 同委員会は、メトロバンクーバーの公共交通機関と道路や橋などの交通網を管轄するトランスリンク社と、同地域の市長からなる市長委員会に、検討した事案を提供する。

 独立委員会の提案では、徴収方法として、一つはダウンタウンのような特定の地区に入る時やトンネルや橋を利用する時に料金を徴収する方法と、もう一つは運転距離や運転している時間帯によって徴収する方法が検討されているという。

 一つ目の方法は、ヨーロッパの都市などですでに導入されているが、二つ目の方法は例がないという。しかも問題も多い。

 第一に距離をどのようにして測るのか、個人の移動記録を市が管理するのかなど、プライバシーの問題にもかかわる部分がある。さらに、高騰する住宅事情で都市部に住宅を持てない通勤者の負担が大きくなるのは公平性に欠けるのではないか、といった議論も出ているという。

 今回発表されたものは草案であり、今後市民集会などを開き一般からの意見を聞くほか、関係者や専門家との会合も予定している。来月には独立委員会のウェブサイトからもオンラインで意見を投稿することができる。

 最終的な提案は今年4月に決定する。ただ、この提案を受け入れるかは市長や市に委ねられている。ブリティッシュ・コロンビア州では今年は10月に市長、市議選挙が予定されている。

 

 

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