2017年11月16日 第46号

 先週土曜日はカナダ各地でリメンバランスデーの式典が行われ、国民全体が従軍中に命を落とした兵士達の功績を讃え、その死を悼んだ。

 そんな中、アルバータ州カルガリー市のコーヒーショップ、ティムホートンズでは、リメンバランスデーを象徴する赤いポピーに似せた、赤いチョコレートスプリンクルで飾り付けたドーナツ『ポピー・ドーナツ』を売り出した。

 しかし、このことがカルガリー市で人気のツイッターアカウントで紹介されると、「リメンバランスデー絡みで金儲けは不適切」といった投稿が寄せられるように。

 さらに、地元で赤いポピー募金活動を行っていた、カルガリーポピー基金及び退役軍人フードバンクが苦言を呈した。同団体によれば、赤いポピーは商標であると同時に、多くの人が崇高なものとして扱っていることを指摘。コーヒーショップの積極的なリメンバランスデーへの貢献を評価しながらも、営利目的で利用したことをやんわりと批判、リメンバランスデー当日までには同団体に連絡を取って募金活動に協力する姿勢を見せることを期待するとコメントした。

 この件がメディアで大きく取り上げられた後、このコーヒー店のオーナーは、赤いポピー・ドーナツで得られた収益と同額を地元のカナダ王立退役軍人会に寄付することを約束した。

 

 

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