2016年11月3日 第45号

 10月31日未明、エアカナダ機がサスカチワン州レジャイナ空港に着陸した際、固定されていなかった機内食カートが暴走、3人が怪我をする事故が起こった。

 この飛行機はトロント発のエアカナダ119便で、乗客乗員合わせて97人が搭乗していた。

 乗客のバレリー・ブラッドショウさんは取材に対し、飛行機が滑走路に接地して急制動がかかったと同時に、客室の後方から機内食カートが通路を暴走してきて、自分の席の背もたれに激突したと語っている。その衝撃でブラッドショウさんは前に押し出され、顔の左側面を前の座席のTVスクリーンに激しくぶつけた。

 その衝撃はすさまじく、彼女は飛行機が事故を起こしたのではないかと一瞬思ったほどだと話している。安全管理の基準ISO9001のプロジェクト・リーダーを務めているブラッドショウさんに対し客室乗務員は、カートを固定するロック機構が壊れていたと説明したという。

 これを聞いたブラッドショウさん、こうした事故は安全管理が機能していれば未然に防げるもので、起こってはならないものだと憤慨している。

 エアカナダはメディアに対し、けが人は3人で、ブラッドショウさんともう1人は病院で手当を受けた後、その日のうちに退院したと説明している。ブラッドショウさんが聞いたところによると、もう1人は腕のあたりを骨折したらしい。また残りの1人のけがの状態は軽く、現場で救急隊員の治療を受けたとのこと。

 エアカナダはカートが固定できなかった原因を調査している。

 

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