2016年9月1日 第36号

 話し合いが続けられていたカナダ郵便サービス機関カナダポストと労働組合との労使交渉は8月31日、両者が合意に至ったと発表した。これで労組側が通告していたストライキは回避された。今後は合意内容について労組内での承認を得て、契約する。今回の契約期間は2年間。通常の4年間より短い合意となっている。内容については、詳細はまだ公表できないとしながらも、「満足のいく内容」と労組側は語っている。

 両者は9カ月以上にわたり、地方の配達員の給与体系や、これから採用される職員の年金制度改革案について協議を続けてきたが、合意にはほど遠い状態だった。

 そして労働組合は8月25日夜、カナダポスト側が協議に誠実に対応しないとして、ストライキの72時間前通告を宣言するに至った。

 通告の中で労働組合は、8月28日の真夜中までに交渉が成立しなかった場合、同29日からアルバータ州とノースウェスト準州で残業を拒否する行動を開始するとしていた。

 しかし28日深夜になって労働組合は、この行動を24時間延期すると発表した。またカナダポスト側も、交渉人の説得により協議を24時間延ばすことに合意、政府の雇用・労働力開発・労働省のメアリーアン・ミハイチャック大臣も、この動きを歓迎するとのコメントを29日朝に発表した。

 さらに29日には、労働組合側がさらに24時間の延期を発表し、合意へ向けた交渉が続けられていた。

 

読者の皆様へ

これまでバンクーバー新報をご愛読いただき、誠にありがとうございました。新聞発行は2020年4月をもちまして終了致しました。