2016年8月11日 第33号

 医師の処方がなければ使用できない薬の成分が、店頭で販売されている健康薬に配合されていることがわかり、カナダ保健省が押収した。

 販売されていたのは、Lドパ(L-Dopa)、またはレボドパ(levodopa)と呼ばれる、パーキンソン病の臨床療法に利用される化学物質が含まれていた健康薬で、商品名はTRT(Testosterone Booster)と、Freak'n Test(Testosterone Booster)の2種類。

 販売していたのは、ブリティッシュ・コロンビア州に店舗を2つ持つネクスト・レベル・フィットネス。そのうちの同州リッチモンド市ブリッジポート通り沿いの店舗が、この商品を扱っていた。

 保健省によると、レボドパは高血圧のために処方された薬と反応して重大な健康障害を引き起こす可能性があるという。また妊娠中や妊娠予定、また母乳による授乳をしている女性も服用すべきではないとされている。

 そのほか視野狭窄(しやきょうさく)を伴う緑内障、心臓や肺、肝臓、腎臓、またホルモンに関する病気を患っているが未治療の人、さらにメラノーマの既往症がある人、イソプロテレノールやアンフェタミン、エピネフリンを服用している人も、レボドパの使用を避けるよう求められている。

 レボドパを服用した際の副作用としては、意思に反する筋肉の動きが顔やまぶた、口、舌、首や四肢に発生したり、激しい吐き気、心拍数の乱れや胸部の不規則な動き、急な動きに伴うめまいなどがあり、これらの症状が出た場合は医師の診察が必要となる。

 また健康薬やフィットネス関連のサプリメントを購入する際の注意点として保健省は、その商品のパッケージに、認可済みであることを示すDIN、DIN-HM、またはNPNで始まる8桁の番号が記載されていることを確認するよう呼びかけている。またこうした商品は、同省のウェブサイト上にあるDrug Product DatabaseやLicensed Natural Health Product Databaseで確認できる。

 

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