サーフィンと同じようなボードの上に立ち、パドルを漕いで水上を静かに進むスタンドアップ・パドルボード。ハワイ発祥のこのスポーツ、不安定なボードの上でバランスをとり続けることから、体全体を使うエクササイズとしても注目を集め愛好家が増えている。

 そんなスタンドアップ・パドルボードを用い、5年前からヨガクラスを始めた女性がブリティッシュ・コロンビア州バンクーバーにいる。

 彼女の名前は、クリスティ・ライト・シェルさん。クラスを開始してから2年ほどは、そもそもスタンドアップ・パドルボードの知名度が低かったこともあり、どんなヨガなのか理解してもらえなかったと話している。

 しかし最近では略称のSUPヨガという言葉もはやりだし、クラスの参加者は年々倍増しているという。たまたまスタンドアップ・パドルボードの大きさがヨガマットと同じぐらいであったことから、ボードを見たヨガ愛好家が「この上でもヨガができそうだ」と思ったのが、このヨガの始まりではないかと笑いながら話していた。

 どのようなレベルの人でもSUPヨガに挑戦できるが、特に季節的にヨガを楽しむ人の間で、このヨガが人気だとシェルさん。

 彼女によれば、不安定なボード上でバランスをとり続けるため、体幹やバランスをとる筋肉のトレーニングになり、ヨガのステップアップに寄与するという。このヨガを始めたばかりの人はよく、足が震えっぱなしだと口にするが、これはこうしたバランス筋肉が覚醒してきた証拠であり、体全体のトレーニングには最適だとシェルさんは説明する。

 また常に変化する海は、どんなレベルのヨガ経験者も謙虚にさせるともいう。5年前には若干20人だった受講者も、今では約400人がスタンドアップ・パドルボードに適した季節の5月から10月の間に彼女のもとを訪れるという。

 『カナダにおけるヨガの首都』を自負するバンクーバー。SUPヨガもしっかりこの地に根付いたようだとシェルさんは取材に答えている。

 

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