オンタリオ州の3次元超音波画像のクリニックを利用した何人もの妊婦に、同一の画像が渡されていたことが発覚した。

 このクリニックは、同州ピカリングにあるベビービュー・3D・ペアレンタル・イメージング。

 キャロリン・ヨーさんは妊娠16週目に、胎児が順調なことを確認したいのと、記念にと同クリニックを訪れた。そこで渡された画像の胎児は、16週目にしては育ちすぎているようにも見えたが、健康そうな様子にヨーさんは安堵した。

 その約1カ月後にこのクリニックを訪れたジェン・カジマノさんも、渡された胎児の画像に満足し、家族も父親に似ているのではなどと話していた。ところがカジマノさんがこの画像をフェイスブックや、ことし9月が出産予定日の妊婦のグループのサイトなどに投稿したところ、前述のヨーさんが自分の渡されたものとよく似ていることを見つけ、コメントを書き込んだ。

 最初は何かの手違いだと思ったカジマノさん、そのためのフェイスブックを立ち上げ、自分が購入した2枚の超音波画像を掲載、これと同じ画像を渡された人がいないかどうか呼びかけを始めた。その結果、同じ画像をこのクリニックから渡されたという人が次から次へと名乗り出る事態に発展した。

 この超音波画像は医療用画像ではなく、胎児の健康状態を保障するものではないことは、ヨーさんも承知している。それでも偽りの画像を提供することで、自分のように妊娠にいくつかの問題を抱える妊婦に無意味な安心感を与えたクリニックの対応に怒りが収まらない彼女は、カジマノさんとともにこの件を警察に通報するつもりでいる、またデュラハム地区警察もこのことを認識していると、メディアに回答している。

 ヨーさんは2013年にも同クリニックを利用しているが、その時の対応は非常に良かったという。しかしその後、経営者が代わっており、そのことが今回の事件と少なからず関係しているのではとヨーさんは考えている。

 この件について同クリニックはフェイスブック上で謝罪、該当者には再撮影か払い戻しを行うと説明しているが、メディアの電話取材は拒絶している。

 

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