自由党は選挙期間中に約束した、両親、祖父母呼び寄せのための申請受け付け数を倍増することについて、公約を守ることを改めて強調した。

 ジョン・マッカラム移民相は4日、他の閣僚と話し合い、今年の早いうちに倍増に向けて努力することを強調。「自由党政権は、家族が一緒に暮らせるように努力することを約束する。現在年間5千件を上限としている申請受け付け数を1万件にまで増やす予定に変わりはない」と語った。

 両親や祖父母をカナダに呼び寄せる移民制度、両親・祖父母スポンサーシップについて、保守党前政権は申請受け付け数に上限を設け、年間5千件とした。これを自由党は選挙期間中に、倍増して1万件にすると公約した。

 しかし、自由党政権が誕生して初めて2016年の申請が始まったこの日、移民省ウェブサイトには、相変わらず5千件を上限とすると記載されており、野党から批判の声が上がった。これについて自由党は未だなぜ5千件のままなのかの詳細な説明をしていない。この日マッカラム移民相が記者団に公約を守るよう閣僚に働きかけると述べた。

 移民については、シリア難民の受け入れ数も、2015年末までにカナダに到着する難民を1万人としていた受入数目標を達成できず、今年1月3日までにカナダに到着した難民は6300人にとどまっている。カナダ政府は2月末までにはさらに1万5千人を受け入れるとしているが、目標の達成は厳しい状況になっている。

 こうしたことから、カナダ政府の移民受け入れの公約について、見通しが甘かったのではないかとの声も上がり始めている。

 

読者の皆様へ

これまでバンクーバー新報をご愛読いただき、誠にありがとうございました。新聞発行は2020年4月をもちまして終了致しました。