2月10日の最高クラスのオーロラ

オーロラガイド 里見亮



2月前半から中旬にかけて、イエローナイフのオーロラは、絶好調。毎晩のように、美しい形や色のオーロラが、私たちをとても楽しませてくれました。まずは、その中でも、最もきれいなオーロラに会えた夜の様子をお話しましょう。

2月の最高点がつけられたオーロラが出現したのは、2月10 日。大きく2回弾けた夜でしたが、いちばんきれいだった時間は、深夜12時20分頃からの約30分間。南40度に停滞していた薄い帯状のオーロラが、東の 空から乱れ始め、光が西の空まで強さを増すと、西側からブレイクアップ!

真上で何本もの光の帯が東から伸び、緑やピンクを発しながら、真上でぶつかり合い、北の空に向いながらスキップするような感じで、シャープなオーロラが ところどころ現われては消えていきました。北へ戻った直後も、再度弾けながら南下。光が走り続けているようなオーロラでした。

「このツアーには、3人の小さなお子様が参加され、弾けるオーロラにとても驚いている姿が印象的でした。また、湖のあちこちにお客様が寝転がって、満点 の星空に舞うオーロラショーを楽しんでいただけた素晴らしい夜でした。真上で弾けるオーロラは、本当にすごい迫力がありますよ」とは、カナディアンEXの オーロラガイド、里見亮さんのこの夜の感想です。

ところで、3月半ばを過ぎると、もうきれいなオーロラが見えないのではと勘違いしてはいませんか?実は、ピンクや紫のオーロラなど、シーズンの中でも、 春がもっともきれいな色が見える時期。ここ数年のオーロラに関するデータから見ても、特に3月下旬から4月中旬には、背が高く、ピンクや紫などカラフルな 色の美しいオーロラが、数多く出現しています。

また、この時期になると、少しずつ日の入りの時間が遅くなるため、まだ暗くなりきれないコバルトブルーの空に現われる、格別な美しさのオーロラにも出会うことができます。

寒さも和らいでくる春は、寒さの苦手な人や家族連れにもイチオシの季節。シーズンのフィナーレを飾る、春ならではのきれいなオーロラに会えるチャンスです。

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