1月4日の大きく弾けたオーロラ


年末のイエローナイフは、25年ぶりの暖冬で、厚い雲にオーロラを阻まれ、悔しい夜が続きましたが、1月に入ると気温が下がって、きれいなオーロラに会える夜が続いています。

さて、イエローナイフに行けば、すごいオーロラが簡単に見れると思っているなら、残念ながらそれは間違い。真上で弾けるオーロラに会うためには、観賞条件の揃う理想的な場所で、辛抱強く弾ける瞬間を待つ必要があります。

まず、街灯がない、できるだけ暗い場所へ行くこと。オーロラは町中でも見えますが、星と同じで暗いところほど、きれいに見えます。人が住むところには灯 があるので、人家がないところへ行くのがベスト。次に、地球に浮かぶオーロラの大きさを楽しむために、地平線から地平線まで、360度視界が開けている場 所へ行くこと。凍った大きな湖の上などがおすすめです。

そして、暖が取れる場所が近くにあること。マイナス20度を下回ることも多いイエローナイフでは、風が吹くと体感温度はさらに下がるため、この条件は特 に重要。実際、強力な防寒具を着用していても、屋外で観賞し続けるには限界があります。時々、体を温めて、指先などが凍傷にならないよう気をつけなくては いけません。

というわけで、気温の低い寒い夜にオーロラを観賞する場合、どのタイミングで暖を取るかも、とても大切。真上で弾けるオーロラは、わずか5分ほどで終わることも多いだけに、暖を取る間に、その夜の最高の瞬間を逃さないよう注意が必要です。

実際、レンタカーを借りて、町の郊外の湖の上にオーロラを見に行くのは、危険が伴うのでおすすめできません。人家のないところで、車が雪道にはまったり、寒すぎてエンジントラブルになると、大きな事故につながる可能性があるからです。

現地では、ツアーに参加して、オーロラの経験が豊富な専門のガイドに案内してもらうのが賢明な方法です。理想の場所に案内してもらえるだけでなく、キャ ビンに入るタイミングや、オーロラの動き方なども教えてもらえるので、弾ける瞬間を見逃す心配がないからです。

ところで、マイナス25度以下になると、、鼻毛が凍る感覚があります。この気温になると晴れることが多いので、極北では、この感覚がオーロラに会えるひとつの目安になるかもしれません。

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これまでバンクーバー新報をご愛読いただき、誠にありがとうございました。新聞発行は2020年4月をもちまして終了致しました。