2006年4月6日号(#15)にて掲載

『シーズンのフィナーレを飾る、春の美しいオーロラに乾杯!』


熱戦が行われた、チャンピオンシップ

3月24日の弾けるオーロラ



3月のイエローナイフのオーロラは、2月に引き続き好調。真上で弾ける姿はもちろん、高さがあって濃いピンク色というような、春ならではのオーロラも、何度か満喫できました。

日差しが長くなってくると、町の人が楽しみにしているのが、春の訪れを祝う「カリブーカーニバル」。1955年から毎年行われてきた、イエローナイフで いちばん大きなお祭りで、今年も3月24日から3日間行われました。ネイティブインディアンのハンドゲームや、のこぎり引きや薪割り競争、スノーモービル レース、ホッケートーナメントなど、楽しいたくさんのイベントが繰り広げられ、町はお祭りムード一色となりました。

このカーニバルのメインは、「カナディアン・チャンピオンシップ・ドッグダービー」という、カナダチャンピオンを決める大きな犬ぞりレース。犬ぞりで50 マイル(約80キロ)を3日間毎日走る、とても過酷なレースです。賞金総額5万ドルとあって、マッシャーは、真剣そのもの。犬のドーピング検査まである、 本格的なレースです。今年の優勝は、アメリカ人に持っていかれたものの、2位と3位は見事イエローナイフのマッシャーが獲得。地元の新聞を賑わせました。

さて、3月のオーロラで特に素晴らしかったのは、17日の深夜12時過ぎ。背が高くて鮮明なカーテン状になり、鍵盤のような珍しい動きを披露。さらに北斗七星を中心に、シャープな光の矢が降り注ぐような瞬間もあり、美しさに酔いしれました。

また、19日は、天頂に光の爆発の中心を見たような力強いオーロラが出現。この夜は何度も弾けて、濃いピンクと紫色の春らしいオーロラも現われました。

さらに24日は、カーニバルの花火とオーロラのコラボレーションが実現。この夜は、深夜2時過ぎに、強烈なピンク色のオーロラが見え、上空から何かが降り立つのではと思うほど、光のカーテンが近くに感じられました。

4月になると、夕焼けが残るコバルトブルーの空に舞う、神聖なイメージのオーロラが楽しめるようになります。日増しに日没が遅くなるため、オーロラの季節も残りわずか。フィナーレを飾る美しい姿を期待したいものです。

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