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オリンピック期間中の交通規制計画発表、詳細は7月に

 

OPTT代表メンバー。「大会成功のために交通規制に協力してほしい」と訴える

 バンクーバー冬季オリンピック期間中の交通渋滞を避けるために予定している、大幅な交通規制計画の大まかな青写真が発表された。
 バンクーバーオリンピック・パラリンピック冬季競技大会組織委員会(VANOC)による11日の発表によると、期間中には最低でも通常の約30パーセント交通量を減らすことを目標にしているという。 
 今回の交通規制計画は、オリンピック・パラリンピック・トランスポーテーションチーム(OPTT)と呼ばれる、VANOC、バンクーバー市、ウィスラー地区、トランスリンク社、BCトランジット社、ブリティッシュ・コロンビア州政府運輸インフラ整備省、バンクーバー2010合同警備隊の協力で作成されている。
 最大の目的は、大会期間中、選手、スタッフ、メディア、観客をスムーズに各会場に移動させること。そのために、競技会場周辺では大幅な交通規制が敷かれることになる。
 最も大きな影響を受けるのは、近隣住民とビジネスを営む経営者、従業員で、こうした一般の生活、ビジネス活動には極力影響を及ぼさないように計画を立てたとVANOCのテリー・ライト代表が説明した。

メトロバンクーバーの交通規制
 オリンピック競技会場や関連施設が集中するバンクーバーでは、一般車両の通行止め区間、歩行者専用道路、シャトル専用レーンなど大幅な交通規制が敷かれる予定になっている。現時点では以下の通り。

バンクーバー市の通行止め区間
・Expo and Pacific Boulevards
・Georgia and Dunsmuir Viaducts
・Quebec Street (between Terminal St.
 and Second Av.)
・Canada Place and Waterfront Road
・Midlothian Av. (between Dinmont Av. and Ontario St.)
・Renfrew St. (between Hastings St. East and McGill St.)

 ダウンタウンから各オリンピック競技会場へ続く幹線道路では、オリンピック専用レーンが24時間規制で設けられ、トランスリンク社のバス、オリンピック許可車両のみが使用できる。また、駐車規制も駐車場、道路脇などのスペースで実施される。バンクーバー市から出席したペニー・バレム代表は、「日常生活に必要な交通への影響は極力避けるようにしている」としながらも、オリンピックを成功させるためには、交通規制に関する市民の理解と協力が不可欠だと説明した。

公共交通機関の充実:メトロバンクーバー
 メトロバンクーバー内の公共交通機関は、大会前から期間中を通してバス、スカイトレイン、シーバスの大幅な増便を計画している。
 スカイトレインは、リッチモンド・バンクーバー空港・ダウンタウンを結ぶカナダラインが今年の秋には開通予定。シーバスは現在の2便から3便に増加し、バスも現在増便中である。

 期間中は、さらにバス180台を追加運行し、ウエスト・コースト・エクスプレスも増便、グランビル・アイランドとカナダラインの駅には、1月21日から3月21日までの期間限定で『オリンピックライン・ストリートカー』が運行される。

 トランスリンク社ダグ・ケルシー社長は、期間中は通常より100万人増の利用を見込んでいること、期間中の利用者増加で得た利益はメンテナンスなどに還元されるためトランスリンク社の増益とはならないこと、VANOCからは1730万ドルが融資されたことなどを説明し、住民にはオリンピック期間中はなるべく公共交通機関を利用してほしいと語り、できればオリンピックをきっかけに公共交通機関を利用してくれる人が増えればと思っていると語った。

ウィスラーとシー・トゥ・スカイ・ハイウェイ
 大会期間中、ウィスラーでは住民を除いては、一般車両は基本的に通行禁止となる。さらに、住民、観客、観光客もできるだけクロスカントリースキーや徒歩などで移動してほしいとウィスラー地区のビル・バラット代表は語った。

 バンクーバー・ウィスラー間を結ぶハイウェイでの移動については、観客、オリンピックスタッフ、メディアは専用バスを利用し、一般観光客については長距離バスなどの利用となる。商業用トラックの通行は許可される。ウィスラーへ向かう途中には、セキュリティ・チェックポイントが設置される。

 ウィスラー、スコーミッシュ、ペンバートン地区ではバスを100台増加する予定で、地区間の移動便も増設される予定。

成功のカギは住民の協力
 記者会見場に出席したOPTT代表メンバーは口を揃えて、「スムーズな大会運営を成功させるためには、住民の協力が不可欠」と訴え、この大会成功のカギは住民が握っていることを強調した。

 しかし、その住民を納得させるための詳細情報はまだ発表されておらず、説明会などの計画も含めて詳細の第1段は今年7月に、第2段は10月末、もしくは11月初旬に発表すると説明した。

 バンクーバー市のバレム代表は、「オリンピックという特別な状況では、普段通りというわけにはもちろんいかない。この雰囲気を楽しむくらいの時間と気持ちの余裕を持って協力してもらいたい」と語った。

(取材 三島直美)

この記事掲載は2009年3月19日第12号です