オリンピックの興奮も冷めやらぬ中、パラリンピックに向けて街は着々と準備が進んでいる。第10回冬季パラリンピックバンクーバー大会は3月12日に開幕する。世界43カ国から1350人が参加する史上最大規模の今大会。日本からは95人が参加。前回トリノ大会では出場を逃した車いすカーリングも今回は出場を決め、日本選手団は全競技でメダル獲得を狙う。
パラリンピック競技
パラリンピックは、
●アルペンスキー、
●クロスカントリースキー、
●バイアスロン、
●アイススレッジホッケー、
●車いすカーリング
の5競技。
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去年3月にウィスラーで行われたW杯に出場の日本選手代表団。右に立っているのは松井監督 |
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| クロスカントリースキー、視覚障害で出場の鹿沼選手。先導するガイドの声でコースを滑って行く |
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| アルペンスキー日本代表最年長、青木辰子選手(50)座位で出場 |
■アルペンスキー
オリンピックのアルペンスキーと同様、滑降、スーパー大回転、大回転、回転の4種目に加えて、今大会より正式種目としてスーパーコンビが加わった。スーパーコンビとは、スーパー大回転1本と回転1本の合計タイムで競う種目。
パラリンピックの場合、種目以外にも、障害の種類によって、立位、座位、視覚障害とカテゴリーが分かれ、各種目、カテゴリーごとに試合を行う。
アルペンスキーはタイムを競う競技だが、滑走タイムは、障害の種類や程度によりクラスごとに設定された係数を掛けて計算され、順位が決まる。
会場:ウィスラー・クリークサイド
■クロスカントリースキー
これまでのクラシカル、フリーに、今大会よりスプリントが正式種目として加わる。カテゴリーは、立位、座位、視覚障害の3つ。各種目、カテゴリーごとに試合を行い、係数を掛け合わせてタイムを計算する方法は、アルペンと同じ。
会場:ウィスラー・パラリンピック・パーク
■バイアスロン
フリーと射撃を組み合わせた競技。今大会より追い抜き(パシュート)が正式種目として加わる。
カテゴリーは立位、座位、視覚障害の3つ。視覚障害の射撃は、ヘッドフォンから聞こえる音を頼りに狙撃する。滑走タイムの計算方法は、アルペンやクロスカントリーと同じ。
会場:ウィスラー・パラリンピック・パーク
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去年2月に行われた4カ国対抗で銅メダルに輝いた日本代表と応援に来た人々との記念撮影(撮影 丸山進) |
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2本のスティックを使ってパックとスレッジ両方を操るアイススレッジホッケー。日本のエース、上原キャプテン(撮影 丸山進) |
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車いすカーリング日本代表。左から、中島さん、市川さん、比田井さん、斉藤さん、小川さん(撮影 丸山進) |
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ストーンを投げる瞬間。車いすを固定させるため、後ろで選手が支える(撮影 丸山進) |
■アイススレッジホッケー
『氷上の格闘技』と呼ばれるアイスホッケー同様、激しいチェックとスピード感あふれるプレーが魅力の人気種目。
スレッジと呼ばれる独特のソリに乗り、選手たちは両腕を使ってソリとパックの操作を同時に行う。下半身に障害を持つ選手が座位で行う競技。ルールはアイスホッケーとほぼ同じ。1ゴールキーパー、3フォワード、2ディフェンスの6選手が氷上で激突する。
ホッケー王国カナダでは人気の高い競技の一つ。カナダはホッケートリプル金メダルを狙っており、オリンピックのアイスホッケー男子、女子の2冠に続いて、この競技でも期待がかかる。
会場:UBCサンダーバードアリーナ
■車いすカーリング
前回のトリノ大会から正式種目に加わった車いすによるカーリング競技。『氷上のチェス』と呼ばれるカーリングは、スポーツ性に加えて、緻密な戦術が勝敗を分ける頭脳競技でもある。
ルールは、ほぼカーリングと同じ。大きく違うのは2点。ひとつは第8エンドまでということ、もう一つはカーリング独特のスウィープ(ブラシで氷を擦る動作)がないこと。スウィープがないだけに、カーリングよりも正確な投球技術が要求され、見る人をくぎ付けにする。
会場:バンクーバー・パラリンピック・センター
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■日本選手団
日本選手団は、クロスカントリースキー・バイアスロンに出場する新田佳浩選手が主将を、アイススレッジホッケーの遠藤隆行選手が旗手を務める。
中森邦男氏を団長とし、総勢95人(選手42人、役員53人)が参加する。2月16日には日本選手団結団式が行われ、選手たちは競技日程に合わせて3月に続々とバンクーバー入りする。
前回2006年のトリノ大会では、金2、銀5、銅2のメダルを獲得。全競技でのメダル獲得を目標に掲げる今大会では、車いすカーリングチームの出場や正式種目の拡大により、メダル獲得のチャンスも広がっている。
■パラリンピック試合日程
3月12日にバンクーバーのBCプレースで開会式が行われ、21日まで10日間の熱い戦いが繰り広げられる。
会場は、アルペンスキー、クロスカントリースキー、バイアスロンがウィスラー、アイススレッジホッケー、車いすカーリングがバンクーバーとなる。
試合は13日(2日目)から開始。日程は、バンクーバー冬季オリンピック・パラリンピック委員会(VANOC)ホームページに詳細が掲載されている。
(www.vancouver2010.com/paralympic-games/)
大会2日目からさっそく、ウィスラーではアルペン滑降、バイアスロン、バンクーバーではアイススレッジホッケー日本対チェコ、車いすカーリング日本対イタリアと日本選手たちの活躍が期待される種目が続き、目が離せない10日間となる。
パラリンピック閉会式は、21日(10日目)にウィスラーで行われる。
■チケット購入
パラリンピックのチケットは現在バンクーバー冬季オリンピック・パラリンピック委員会(VANOC)のホームページ(www.vancouver2010.com/paralympic-games/)から、常時購入できる。
チケット価格は、ウィスラーの屋外競技は全て15ドル、バンクーバーのアイススレッジホッケーは20〜50ドル、車いすカーリングは15〜30ドル。開会式は30〜175ドルとなっている。閉会式は会場が建設中のため現在チケット販売はまだ行われていない。後日チケット価格も含めて販売詳細が発表される。人気種目アイススレッジホッケー3位決定戦や、決勝戦はすでに完売しているが、その他はまだ余裕があるようだ。
■パラリンピック聖火リレー
パラリンピックの聖火リレーが3月3日、オタワから出発した。発祥が違うため、ギリシャから採火する方式を取らないパラリンピック聖火は、各大会で独自に点火。今大会は、オンタリオ州のファーストネーションズ(先住民族)の地で点火され、オタワの国会議事堂から10日間をかけてカナダを横断しBCプレースに到着する。
聖火は8日にはウィスラーに、10日にバンクーバー入り、車いすカーリング会場を回り、翌11日にはアイススレッジホッケー会場のブリティッシュ・コロンビア大学に到着。同日午後2時からは聖火24時間リレーがダウンタウンのロブソンスクエア付近から始まる。
■パラリンピック期間中のフリーイベント
オリンピック期間中に好評だったフリーイベントがパラリンピック期間中にもいくつかオープンすることが分かった。
ブリティッシュ・コロンビア州が主催しているロブソンスクエア・セレブレーションサイトでは、Zipline、GEプラザのスケートリンク、バンクーバー・アート・ギャラリー/BCパビリオンを引き続き無料開放、オリンピック期間中大行列となったロイヤル・カナディアン・ミント・パビリオンも公開される。
また、バンクーバー市が主催するLiveCity Vancouver(3月12-14日、18-21日午後1時〜9時 )もオープン。コンサートなどが予定されている。その他にはCanada's Northern House (602 West Hastings St)が3月1日〜31日までオープンしている。詳細はこちら。www.citycaucus.com/
■パラリンピック日本代表応援団結成
バンクーバーでパラリンピックを盛り上げようという趣旨の下、日本代表応援団が結成された。今のところ活動内容は、パラリンピック情報の提供くらいだということだが、イベントなどが決まればTwitter(@parateamjapan)やFacebook(パラリンピック日本代表応援団)で、随時発表していくという。
(取材 三島直美)
この記事掲載は2010年3月4日第10号です
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