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オリンピックまであと2年。多くの課題を残したフリースタイルスキーワールドカップバンクーバー大会

フリースタイルスキーワールドカップがウエストバンクーバー市のサイプレスマウンテンスキー場で2月9日、10日の両日開催された。日本からは、上村愛子、上野修を含む日本代表主力選手が参加した。


大会当日、予定では9日にモーグル男女、10日にエアリアル男女がそれぞれ行われるはずだった。


しかし、サイプレスマウンテンは両日とも朝から霧がかかり、モーグルは男子予選途中で濃霧のため一時中断。夕方近くまで待ったが、結局スタート地点に8選手を残したまま競技中止となった。女子は翌日に延期されたがこちらは競技を一度も行わないまま、翌日中止が決まった。


エアリアルは、男子予選と女子予選がそれぞれ行われた。しかしやはり悪天候のため決勝戦が行えず、予選順位がそのまま公式記録となった。日本からは倉田孝太郎、西川史朗両選手が遠征に来ていたが、ケガのため競技には参加しなかった。


オリンピック会場としての適性に問題山積


今回フリースタイルスキーワールドカップが開催されたサイプレスマウンテンは、次期冬季オリンピック2010 年バンクーバー大会のフリースタイルスキー競技会場にすでに決定している。 2年後のちょうどこの時期に、オリンピックがここで開催されているはずだ。


今大会は競技場が完成して初めての国際大会ということでオリンピックを目指す選手たちのみならず、大会関係者も注目していた。


しかし、結果は天候不良のため競技中止という最悪のシナリオ。ここがオリンピック会場に決定した当初から天候は問題視されていたが、その不安が現実的に突きつけられた形となった。


バンクーバーオリンピック冬季競技大会組織委員会(VANOC)は、早速天気監視チームを立ち上げ、天気予報の正確性とそれに合わせた競技時間変更などの対策を打ち立てた。 しかし問題は天候だけではない。競技当日試合開始前の競技場整備や会場周辺の観客席の整備、会場までの交通手段など解決しなければならない問題が次々と浮き彫りになった。 オリンピック開催まであと2 年。早急の対応策が必要となる。



「コースの感じは良かったですね」


今大会出場予定だったモーグル日本代表チームは、結局男子の数選手が滑っただけで、ほとんどが競技できないまま終わった。


「霧で競技が成立しなかったので、オリンピックでもこういうことが起こるのだろうなと。そうだとすれば、待たされたり、順延になったりということを含めてオリンピックの対策を考えないといけないと思いましたね」と高野弥寸志コーチ。 「選手たちにとってはこれもトレーニングの一つだと思って」と前向きに捉えていた。


コースの印象を聞くと、練習でしか滑れなかった上村愛子選手は「オリンピックで使うコースを今回初めて滑って、感じは良かったですね」と笑顔で答えた。 実際競技で滑った上野修選手は「コース斜面が少し緩いなと感じました」と感想を語った。


「天候がすごく変わりやすいということで、やっぱりそれだけの準備をしていくのが大切だなって思いました」というのは伊藤みき選手。 尾崎快選手は「とりあえず一回見られてよかったなと思いました」とオリンピック会場の感触を語った。


上村選手優勝、上野選手2位


バンクーバー大会が中止になってから1 週間後、うれしいニュースが飛び込んできた。 16・17 日に日本の猪苗代(福島県)で開かれたワールドカップで、モーグル女子では上村愛子選手(北野建設(株)スキークラブ)が優勝、モーグル男子では上野修選手(チームリステル)が2 位に輝いた。 伊藤みき選手(中京大学スキー競技部)も6 位入賞を果たした。


(取材 三島直美)

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