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ベールを脱いだ五輪マスコット
【2007年11月28日】

11月27日、サレー市にあるベル・パフォーミングアートセンターで、2010年に開催されるバンクーバー五輪のマスコットの発表が行われた。


澄んだ青空の下、会場周辺には前夜降った雪がうっすらと残り、冬季五輪ムードを盛り上げる雰囲気。 バンクーバーのロードストラスコナ、アドミラルシーモア小学校、遠くはウィスラーのスプリングクリークコミュニティスクールなど、八校から集まった小学生たち約800人が見守る中、 ショー形式でマスコットが登場した。名前は、ミガ(Miga)、クワッチ(Quatchi)、スミ(Sumi)で、三種類だ。


スノーボーダーのミガは、白いクマ(パート・スピリット・ベア。毛が白いブラックベア)。シャチが陸地にたどり着くとクマに変身するという、太平洋北西部の先住民族の伝説を基にデザインされた。


クワッチはビッグフットとも呼ばれる、雪男、サスクワッチがモデル。身長三メートルと巨体で知られているため、イラスト版では一番大柄だ。 カナダの子どもたちの多くと同様にホッケーが大好き。ゴーリーとして活躍したいという夢を持っている。 カナダの子どもたち、特に男の子たちはホッケーのファンが多い。親近感を持ってもらえること間違いなしだ。


シャチをデザインした帽子をかぶったスミは、サンダーバードの羽と、ブラックベアのような脚を持つ。先住民サリッシュ族の守護スピリット(霊)、スメッシュ(Sumesh)にちなんで名づけられた。


ショーには登場しなかったが、もう一種類、ミガ、クワッチ、スミの友だち、マックマック(Mukmuk)も紹介された。生息数が非常に少ないバンクーバー島のマーモット。


マスコットのデザインを担当するアーティストは広く公募され、日本をはじめ世界各国から177人が企画を提出して、名乗りを上げた。 昨年12月、最終的にヴィッキー・ウォンさんとマイケル・マーフィーさんの二人によるバンクーバーの会社、メオミデザインが選ばれた。


メインのキャラクター、ミガ、クワッチ、スミの三種類とも、先住民の言い伝えや伝説をもとにしたものとなっている。 デザインチームは6種類ほどのマスコット候補を用意して、バンクーバー、トロント、モントリオール、シアトルで子どもたちを主な対象として調査した。その結果が今回の決定だ。


どれもキュートなデザインで会場の子どもたちも、「かわいい!」と大喜び。カナダのメディアの一部からは、ハローキティのような日本のキャラクターの影響を受けているかとの質問があったが、 「個人的にはヨーロッパのキャラクターが好きなんですけど」と、ウォンさんとマーフィーさんは、一瞬、意外だという表情を見せた。日本人には残念ながら違ったようだ。


2008年には、マスコットプログラムの第二段階として、オンラインゲームの制作やインタラクティブな特徴の開発が始まる。インターネットの利用で、世界中の子どもたちに愛される存在になってもらおうというものだ。


五輪で重要な役割を占めるマスコット。デザインなどの情報が漏れないよう、27日の発表までは、デザインルームの出入りはごく限られたスタッフのみにして厳戒態勢を敷いてきた。 「家族や友人と話をするときにも、何かの拍子でマスコットのコンセプトなど、口をすべらしたりしないように気を遣いました」とウォンさんが話すように、かなりのストレスだったようだ。 「これで緊張状態から解放されます」と笑顔をのぞかせた。


(取材 西川桂子)


写真:左からミガ(Miga)、クワッチ(Quatchi)、スミ(Sumi)

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