気候とハウスダストとの闘い

バンクーバーの皆さん、お久しぶりです。「カナダ親子留学中」でお世話になった木の実です。計1年半のバンクーバー滞在を終え、帰国して早3ヵ月が経ちました。東京は桜も満開の手前。1年ぶりのホームタウンに今、ホッとしています。「バンクーバー生活は自由だ!」と謳歌していたつもりでしたが、夫や両親や兄弟がいて、みんな一緒に子育てしている感覚はやはり気楽。久しぶりの一家4人生活はいつも平穏とは言えませんが、しばらく手放していた「あたりまえ」をありがたがっている毎日です。
ただ体調はイマイチ。カナダ出発前にも発症した「引っ越し病」が出てしまいました。ダンボールを開け閉めするうちに、イヤ〜なホコリをいっぱい吸い込んでしまったのでしょう。アレルギー性咳ぜんそくと診断されました。カナダでは咳一つしなかったのに。娘の一人も夜中に咳込んで起きてしまうことがあり、そのたびに私の心はズキンと痛みます。皆さんも引っ越し作業にはくれぐれもご注意を。ダンボールを畳む時は、できればマスク着用をオススメしたいです。
日本は、部屋の管理も難しいですね。咳ぜんそくの要因であるハウスダストを取り除くべく、いつも掃除ばかりしています。朝起きて家じゅうの雑巾がけ、昼間に掃除機、寝る前にもう一度寝室の雑巾がけ。ふとんも洗ったり干したり。干す前には、花粉やPM2.5の飛散状況をチェック。これから梅雨に向けてダニやカビも心配な季節。ますます目が吊り上がりそうな私です。

 

「一人前」になって迎える 新一年生

まもなく娘たちは小学校に入学します。おばあちゃんにぴかぴかのランドセルを買ってもらって、いよいよ新入生気分高まるこの頃。先日、小学校の新入生保護者説明会に参加してきました。手渡された冊子には、入学に際しての約束事がずらずら〜っと並んでいます。驚いた約束事トップ3は、①入学前に、家の住所と電話番号を言えるようにしておくこと、②20分で給食を食べられるようにすること、③一人で登下校できるようにすること。
今、これらを特訓中です。住所と電話番号はなんとか暗唱できるように。「20分食」はスローイーターの姉にはハードルが高く、相変わらず朝食に1時間かけています。そして、最大の課題は「一人登下校」。二人一緒ということで、誘拐はさほど心配していません。問題は、交通事故。カナダと違って広々した歩道はなく、ギリギリ30cm向こうを車や自転車が横切っていく日々です。娘たちは家でも外でもペチャクチャペチャクチャ。私の言葉なんて耳に入りません。「車の音はちゃんと聞こえてるの?」「こら、ふざけてないの!」「こんなところでつまずいて!」と緊張感をみなぎらせています。
「心の準備」だけでなく「モノの準備」にも追われています。ランドセルをはじめ、大きさ指定の手提げバッグ2種類、上履き、上履き入れ、体操服、体操服入れ、防災頭巾、防災頭巾カバー、キャラクターなしの筆箱(中にBか2Bの鉛筆、消しゴム、定規、油性ペン)などなど。キンダー入学前とずいぶん感じが違います。学用品は25ドルでクラスで一斉購入してくれたなぁ。入学式の服や靴に気を揉むこともなかったなぁ。外国で初めての学校に入学するというのに、何の心配もしていなかった昨年の夏休み。しみじみ懐かしく思い出しています。
娘たちは帰国後、幼稚園に通わずのんびり生活をしているため、小学校入学が楽しみでならない様子。友達をたくさん作って元気に通ってほしいです。私の仕事はしばらく登下校の姿を電柱の陰から見守ることかしら。

 

 

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2014年4月10日 第15号 掲載

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