カナダで初めて日本の「小学校英語指導者資格」(J-Shine)が取得できる学校LETS カナダ。ここでは焦点を絞った内容の濃い講義とトレーニングが展開されている。教室に溢れる活気が、先生を見つめる子供たちの目の輝きと重なって見える。
(取材 高橋百合)
J-ShineとLETS World
児童英語講師養成専門学校LETS Worldは、オーストラリア、カナダ、ニュージーランドに学校がある。カナダ校は、2006年5月、バンクーバー、ダウンタウンの中心地に開校された。以来、現在まで2000人以上もの卒業生を輩出している。
児童英語講師の養成学校としてLETSのプログラムが他校と大きく違う点は、同校では日本の「小学校英語指導者資格」(J-Shine、ジェー・シャイン)正資格が6週間で取得できることだ。
日本の小学校では2011年から、5・6年生での英語教育が必修化される。これに先立ち、2003年からスタートした「総合的な学習の時間」では、文部科学省の調べによると、全国の小学校94%で何らかの形で英語活動を取り入れている。必然的に児童英語講師の需要が高まってきている。
こういった事情を背景に、2003年2月に設立されたNPO「小学校英語指導者認定協議会」(略称:J-Shine)では、良質な英語講師供給のため、統一資格認定を活動の一環として行っている。LETS World は、J-Shineの認定校である。
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●ゴールを目指すためのプログラム
LETSカナダでは10のコースが設けられている。そのうち「小学校英語指導者資格(J-Shine)取得プログラム」には、6週間と3週間のコースがある。
人気の「6週間J-Shine取得プログラム」は、「マイクロティーチング」と呼ばれる方法で進められる。6週間のなかに7回の実践レッスンがあり、実際に約25分の授業を考案し実践する。そこには、「歌」、「絵本」のほかに、「フォニックス」、「チャンツ」、「イマージョン」というような英語教授法が織り込まれる。
講義や実技指導は、「小学校英語指導者育成トレーナー」の資格をもつカリキュラム責任者を筆頭に、この領域での経験豊かな6人の講師が行っている。
教科によっては、机や椅子が片付けられた教室が使われる。そのなかで、実際に児童に向かっているように声を出し、体全体を使って実践を行う。学生たちからの熱気が教室の外にも伝わってくる。
●就職にも役立つビデオ収録
J-Shine認定校であるLETS Worldには、日本の児童英語学校、教育委員会、民間企業などからの求人が数多く届く。その情報は随時卒業生へ配信され、希望者には面接の予約が取り付けられる。
面接に役立つのが、「マイクロティーチング」の実践レッスンの際に撮られたビデオだ。7回の実践レッスンのうち4回がビデオに収められ、それらが実践の振り返りや比較に役立つのはもちろんであるが、とくにコース終了間際に撮られたビデオはそのまま、求人先へ児童英語講師としての知識や実践の紹介ビデオとなる。
●英語の楽しさ、人の親密さも経験
LETSカナダの卒業生、藤木香里さんは、ワーキングホリデーでバンクーバーに滞在している。英語の勉強はずっと嫌いだった。しかし、LETSでそれが変わったという。
「学生時代を通し英語はアレルギーのようでした。それが、ワーキングホリデーでカナダにきて、いろいろな人と会ううちに、英語がもっと話せればと心から思うようになりました。そんな時、LETSのことを知り、トライアルレッスンを受けました。そして、英語とはこんなに楽しいもので、楽しく教えることができるものなのかと感動しました。私もこんな方法で英語を教わっていれば、英語嫌いにならなかったかもしれないと思いました。だからこそ、これからの子供たちに同じ思いをさせたくないと感じ、受講する決心をしました」
講義を受けながら、英語とは「勉強するものではなく、コミュニケーションするためのもの」ということを実感した。また、クラスメートと勉強を助け合うことにより、人との親密さをこれまでになく強く感じた。
「子どもたちが、英語は楽しいと思って親しみ始めることができるようになればいいですね。そのための指導者としてLETSで学んだ多くのことを日本に帰って実践していきたい」と藤木さんは声を弾ませた。

卒業記念作品
掲載:2010年7月15日 第29号
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