200以上ものESLがしのぎを削るこのバンクーバーでは、他の学校と一味もふた味も違う特色がなければ生き残っていけない。そんな中、しっかりとした教育方針のもと、ユニークな授業内容を展開している学校がある。2007年7月に開校し、この12月でスタートして半年を迎えるCanada Liberal Arts College(カナダリベラルアーツカレッジ。以下CLA)である。
●Liberal Arts とは?
Liberal Arts Collegeと聞いて、「アート系の学校?」と思う人もいるかもしれないが、Liberal Artsとは『一般教養』という意味。すなわち、英語学習だけでなく、これからの変わりゆく時代の中で生き抜く技術や知識を身につけ、英語を通して自分自身を表現しながら、異文化に溶け込んでいくことができることを目的にした学校なのである。
よって、授業内容もテキストブックにたよるだけでなく、身近なコミュニティや実際に世界で起こっている事象を取り上げ、新聞や文学作品からもピックアップするなどバラエティに富む。
またCLAは生徒の国際色が豊かな学校でもある。メキシコをはじめ、ベネズエラやホンジュラスといった中南米の国々から、来年の申し込みもすでにきているという。インターナショナルな雰囲気の中で、活気あふれる授業が期待できそうだ。
●12月10日からTOEICのレベルA(初級クラス)開講
TOEICでハイスコアが出せたからといって、その人に会話力があるとは限らない。CLAは「数字はあくまでもひとつの目安。単にスコアが高い生徒を育てることを目的とせず、コミュニケーション能力を養い、真の意味での英語力をつけてほしい」と考える。
12月10日から開講したTOEICのレベルAでは、パート1から7のすべてをカバーするのではなく、基礎的な部分にフォーカスを当て、効率よく学べるようになっている。
TOEICの担当教師をはじめ、CLAの教師陣は、カナダ国内で教師としての経験な豊富を持つ。とりわけ読むことが好きな教師が多い。その分、言葉の持つ力をわかっているため、表現力も豊かで、生徒とともに深いレベルで物事を考えることができる。
●日本語による英文法クラスも
さらにCLAの目玉のひとつが、選択クラスの中の『日本語で学ぶ英文法』。英語を学びに来たのだから、日本語で学ぶのもどうだろうかという考えもあるが、やはり基本となるグラマーがあやふやだと、英語力もなかなか伸びてはこない。そういうニーズに応えてつくられたのが、この英文法のクラスである。講師のトモコさんに話を聞いた。
「英語だと突っ込んだ質問がなかなかできない部分もあり、基本的な文法だけは母国語でしっかりやりましょう、ただしせっかくカナダに来ているので、文法は3カ月で終わらせるようにしましょう、ということでやっています。
たとえば、1カ月目は動名詞と不定詞、2カ月目は関係代名詞、3カ月目は倒置法といったように、3カ月のモジュール制になっていますので、3カ月全部をとる必要はなく、自分が必要な項目だけをピックアップし、1カ月間受講することができるしくみになっています」
選択クラスはほかにも、アクセントリダクション(ネイティブスピーカーのように話すことを目的としたクラス)、会話クラブ(90分。最大4人。語彙やイディオムも増える)などもあり、それぞれの必要に応じて、いろいろな受講の仕方ができるシステムになっている。興味がある人はまず気軽にトライアルに行ってみてはどうだろうか。ダウンタウンのアクセスしやすい場所にある。
(取材 西澤律子)
掲載:2007年12月13日 第50号
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