スモークサーモンのお土産で親しまれているシーボーンが、この6月、空港から5分の場所にあるバンクーバー店をリニューアルオープンさせることになった。今年で創業23年を迎えるシーボーン。その商品がどのように生産されているのか、今回、実際に工場とバンクーバー店を訪問してみた。
●「ナチュラルな素材を大切に、どこでも同じ味で届けたい」
一貫した生産・流通システム
バンクーバーにはダウンタウン店も含め2店舗、トロント、バンフ、秋の紅葉の季節にはモントリオールにも店舗を出し、日本にも2店舗あるシーボーン。そのすべての中枢ともいえる工場を訪ねてみた。
シーボーンが扱うスモーク製品はすべてこの工場で生産され、日本を始め、他の店舗へ送られる。原材料から最終製品に至るまでの生産から小売りまで、責任を持って、ひとつの会社で一貫したシステムで行っている。
またシーボーンで生産する商品は、塩だけを用い、保存料は全く使用していないのが自慢。塩はカナダの岩塩を使い、スモークにもカナダのメープルの木くずを使用するというこだわりがいい。カナダ土産だからこそ、カナダにあるものを使いたいという心意気が伝わってくる。
●「見えないところこそ大切に」 徹底した衛生管理システム
工場に入ってまず感じたのは清潔感だ。魚を扱っているのに、生臭さがほとんど感じられない。聞けば、世界的に認定された衛生管理システム、ハセップ(HACCP)の認定工場だという。ハセップとは、国際的に利用されている衛生管理法で、NASAにおける宇宙食の製造に当たって、食品の安全性を高度に保証する衛生管理手法として開発されたものだ。
食品を提供する立場において、最優先されるべきは、Food Safety、食品の安全である。日に4回、2時間おきに掃除し、商品の1つ1つの生産を記録するという徹底ぶりが、工場を見ながら感じ取れる。
「外には見えないけれど、これが一番重要なところなんです。おかげでこの 年間、一度も事故はありません」と海産物一筋で来た社長の武田共平さんはそう語る。ヨーロッパや日本からもわざわざ視察に来るというのも頷けることだ。
そんなシーボーンが商品の幅をさらに広げ、空港そばのバンクーバー店をリニューアルオープンさせる。旅行者だけでなく、これまで以上に地元に住む人々にも美味しく魚を食べてもらいたいという思いから、家族で食べ切れる小さめのサイズの商品を増やし、鰯やカマなど家庭でも気軽に楽しめる品揃えを準備している。
マネージャーの広瀬勝則さんに店内を案内してもらった。冷凍のショーケースを開けてびっくり!キンキが230g、3.50ドル、ビンチョウマグロのトロが140g、3.08ドルで並んでいる。もっと高価なイメージがあっただけに、嬉しい驚きであった。
「キンキは煮付けにして食べると美味しいですし、銀ダラの粕漬けもそのまま焼いてすぐに食べることができます。魚好きの人には、鮭のカマを焼いたものなどはたまらない美味しさがあるでしょうね。ぜひ一度、ご家庭で味わってみてほしいですね。日本ご帰国の際は、空港に行く前にでも、どうぞお気軽にお立ち寄りください」
魚を愛する優しい笑顔の広瀬さんと話していたら、これからもっと、いろんな種類の魚を味わいたくなってきた。オープンハウスが楽しみである。
(取材 西澤律子)
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