ガスタウンのメインストリートから一本裏道に入った、ちょっと妖しげな路地、その名も"Blood Alley"に面するこのお店。「こんなところにこんなワインバーがあるとは」と高鳴る胸を押さえてドアを開けると、そこは知る人ぞ知るといった隠れ家的空間が…。内装はいたってシンプル。余計なものがない心地よさがいい。
まずはカスタムメイドのテイスティングプレート(15ドル)を選ぼう。これは10種類のミートとチーズから好きな3種を選び、10種類の香辛料との組み合わせを自分の好みで決めるもの。迷ったときはウェイターに相談すれば大丈夫。ミートはグランビルアイランドのオヤマソーセージなどから、チーズもソルトスプリングのオーガニックチーズなどといったように、良質のものを提供する小売店と提携しているのも見逃せない。
細長いお皿に運ばれてきたテイスティングプレートは、チーズとバルサミコ酢、サラミと粒マスタードなど、それぞれのコンビネーションが楽しめていい。さらにデイリープレートからノースバンで作られているというフォアグラのパテをたのんでみる。これが絶品!薄く切ったパンにパテをたっぷりとのせ、一緒に添えられたハチミツをたらしてぱくっと食べながら赤ワインとともに味わえば、もうこれは「降参です!」とうなってしまうしかない。ハチミツもHoneycomb(巣蜜)と呼ばれる六角形の巣の状態で出てくる。
このバー、実はキッチンはない。だから火を通した料理はないが、それでもワインとともに少しずついろんな酒肴を静かな空間で楽しみたいという人にとっては、十分満足できる格好の一軒であろう。
(取材 西澤律子)

内装はいたってシンプル。だからこそ落ち着く
|