ポートマン・ブリッジからさほど遠くない住宅地の一角。今回はギルフォード・パーク・セカンダリー・スクール内で授業を行っているサレー日本語学校を訪ねました。
午後4時から6時までは幼児科と小学校低学年。6時から8時までは英語圏クラスと高学年クラス。毎週水曜日が日本語学校の日です。

子どもの成長を見守りながら
1978年創立、30年の歴史を持つサレー日本語学校。70年代に日本からの技術者が多く移住した土地柄、当時は継承語として日本語を学ぶ生徒が多かったようです。時代の流れとともに移住者も多様化し、現在では両親のうちひとりが日本人、また英語圏の子どもも少なくありません。日本人のおばあちゃんが生徒を連れて来る家庭もあります。
先生方はすべて移住者で教育関係に関係していた人ばかり。当地に住んでいるから、子どもや保護者の人たちと長く係わっていけるという利点があります。「子どもの成長を見守り、育んでいきたいです」と岡本香織校長先生は話しています。

 

言葉だけでなく文化も
先生と保護者が協力しながら運営しているため、保護者からの希望も多く取り入れています。日本語だけでなく文化も教えてほしい、という声に応えて、スナックタイムの前には全員で『今月の歌』を歌います。『うさぎ』、『どんぐりころころ』など。学校のホームページを開けるとローマ字付き画像で現れるので、自宅で家族一緒に歌えるのもいいですね。懐かしいメロディーに「こんな歌詞だったの」と新鮮にうけとめる方も多いのでは?
クラスでは、起立、礼など、特にあいさつを大切にし、生活習慣を学んでいます。幼児科では目をつぶって手をひざに置き、一分間姿勢を良くしながら数を数えたりします。こうして落ち着きを持たせることも大切です。小さな子は何かをしてもらうことが多いものですが「ジュース」「牛乳」ではなく「ジュースをください」「ありがとうございます」ときちんと言えるよう指導しています。


子どものペースに合わせ
クラスは5人から10人と、少人数でアットホームな雰囲気です。混合クラスなので年齢差もあり、その分年上の子から学ぶことや年下の子を見てあげるなど、縦のつながりを持つことで子ども同士の絆が生まれるようです。
先生は保護者とコミュニケーションを取りながら、ひとりひとりの能力に合った指導を行っています。先生がいかにその子に興味を持たせるか。授業に取り入れるカリキュラム以外の部分でも、日々工夫をしています。
「運動会や発表会、ひな祭りや節分など行事もありますし、まずは見学にいらしてください」とのこと。

(取材 ルイーズ阿久沢)

 

サレー日本語学校
Guildford Park Secondary School内
10707-146St. Surrey B.C. V3R1T5
電話: 604-583-6874 (岡本先生)

Eメール: This email address is being protected from spambots. You need JavaScript enabled to view it.

HP : http://sites.google.com/site/surreyjls/

2010年5月27日発行#22に掲載

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