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バンクーバーでの部屋探しは情報が比較的得やすい反面、馴染のない習慣や色々な問題で落とし穴もたくさんあると思います。
私が体験したあるシェアハウスでの出来事は多様な問題の要素を含んだものでした。私の場合、DTの中でレントは平均並み、TVなし、そして自分の部屋が持てる事という条件を当時持っていたのですが、なかなか見つからない焦りがあり、相手方の条件や、自分との相性を早く落ちつきたい一心で安易に判断してしまった気がします。
その場所は条件がクリアされているに加えホテルなみにきれいな部屋でした。恐らく私の様に早く決めたいと思っている人は無理な条件を与えられない限り、多少の事なら我慢してでも住みたいと思う程、場所も申し分ない所です。
契約の為に訪問した私にオーナー夫婦は、もう1人3カ月住めるという人がいるのだが4カ月で契約できるかと言ってきました。前日に見に来てOKした時点では3カ月の約束でしたが、少しの嫌な予感は早く落ち着きたいという焦りに消し去られました。
1時間にも渡る細かい内容を読んでいく契約の中には、こんなことまで…と思える程広範囲のことが書かれてあり、かなり疲れる家だなと思いましたが常識さえ守っていれば大した事ではないだろうと、その時点でも自分に都合良く判断しました。
契約の中のひとつに4カ月という契約期限前の退去は1カ月前のNoticeが必要ということと期間満了でなければ、デポジットは返えさないというものが強調されていました。他の細かいものも含め、その家の2つの貸部屋を他人に貸すことで、これまでにいろんな事があったというのです。私の失敗はこの時、目の前にいる相手に同調した事と自分は大丈夫だという判断でした。自分は大丈夫でも、この家では何が振りかかるのかを考えなかったのです。
ある夜、遅く帰宅した私を待ち構えていた旦那が昼間私が使って洗ってしまっておいたフライパンを引っ張り出し、お前は洗っていないというのです。そしてフランパンを裏返し流れ焼けた油の跡と表面の洗い方が不十分であることを半日待って指摘したあげく、シンクで洗う際、当時のもう1人のルームメイトがつけたという1ミリにも満たない傷のことをねちねちと文句を言いました。そんな事を皮切りに、少しでも音を立ててドアを閉めれば飛んでくるか文句のメモが貼ってあり、私の部屋のTVをなでてほこりがたまってるだのコップを部屋に置いておきたければ自分で買えだの、あらゆる範囲に文句が及びました。お茶の葉1枚、髪の毛1本、飲みものの後だれなど一回ごとに注意、気がつけばその旦那とはまともな会話をした事がなく、口を開ければその類の事ばかりでした。
1カ月程経ってから毎月のように私は契約書のキャンセルを尋ねる様になりました。「4カ月」の契約を破って出る限り預けたデポジットは当然返ってきません。お金の問題よりも、出ざるを得ない理由がある分、どうしてもこちらの契約違反というだけでは納得いかなかったのです。何度尋ねても答えはNOでした。そして3カ月が過ぎる頃嫌がらせとも思える文句三味と、彼らの家だからという私達とはまるで違う態度はエスカレートしていき、期間満了が見えてきたある日、毎日の様に洗濯機が使えなくなりました。私達は洗濯物を内部に残して外出などは許されないのですが、彼らは放りっぱなし、水を張りっぱなし、ある時は何故か1ケ所だけ電源が入らず、たまらず私は何度となくされた文句の貼り紙をしてみました。翌日、その貼り紙に腹を立てた奥さんが2週間以内の退去命令を言ってきました。契約期間までまだ1カ月半ありました。私は逆に契約の話しを持ちかけ固辞すると、事はただの生活上のトラブルでは済まなくなりました。彼らは弁護士を使って退去勧告をしてきたのです。法的なものに馴染がなく、旅行者として資金的に充分ではない日本人に対して、それは足元を見た卑怯なことに感じられました。それからは何を聞いても弁護士を英語を使って雇えの一点張りで、それからの毎日は対策探しに時間を費やすのみでした。人づてに話を聞いてもらえる全ての所に行ったと思います。結論は事件でない限り、こういった日本人が守られる機関も相談して答えの出る場所もありませんでした。どうしても訴えを起こすとなると、弁護士費用に1時間で数百ドルもかかります。最終的には色々な人からの助言を混ぜ合わせて出来るだけの方法をとりました。たまたまだったと思うのですが契約より前の月末でデポジットと共に退去することで話がまとまりました。しかし事はそれで納まらず、私の言い分が通った形となった後のそのオーナーである旦那はまだ残された数日を前に即刻の退去を強いてきました。私は無視しましたが、「お前がパッキングしないなら俺がやってやる」と強制し続けるので、それが本当なのかどうかを確認しに電話をかけに外へ出ました。帰ってみるとドアノブ全体が替えられ、閉め出された私は、最終手段として彼らの弁護士に電話を入れました。弁護士は相手に電話を入れてくれましたが、返ってきた言葉は「この件から降りるので、もう誰も助けられない」でした。成す術を失くした私が警察に電話をする為、近くのホテルのフロントへ行った際、旦那がおおよそ紳士的とは思えない2人の男を連れて血眼になって私を探しているのに出くわしました。声を荒げて一緒に来いと強要する彼に私もカッとなって一緒にエレベーターにのりかけましたが、運良く頭が冷え警察に電話をしにそこを離れました。単におどすだけなら、もっと不利になる分、彼が私に何をするつもりだったかは想像できます。たった半月分のデポジットのことでです。警察は忙しいからと私にたった15分の時間しかを与えてくれず、パッキングさせ、警察に対して恐がって見せる彼らのリクエストに応じて私の写真をとらせ、その建物に近づいてはいけないことを私に命じました。
状況どうこうは関係なく何かカナディアン同士の日本人に対する全く誠意のない対応だったように思えてなりません。警察といえども自分を守る為にどんな事でも必ず、名前と事件のケースナンバーをその場でもらっておくべきです。私がその貸アパートに近づくどころか私自身街を歩いていて何が起きても不思議ではなく思えます。現在警察官の名前をたよりにケースナンバーを問い出しているのですがなんの連絡もないままです。
今回のことでは確かに様々な事を学びましたが、経験して良いことではありません。全ては最初に書いた様に焦ることでの判断ミスだったと思います。ただ私はとても小さな事に少しの不安がよぎったにすぎず、人によっては感じ方も違う筈です。入ってみてからではないと分からない事も多いでしょう。そういう場合に備えて契約というものは出来るだけ避けた方がいいのですが契約社会のカナダで充分自分に有利であるか、緊急時に対処できるものかなど(特に金銭面で)用心しすぎるくらいした方がいいと私は思いました。何も起こらなければラッキーだと考えて、何かあるかもと、いつも疑いの気持ちを持つ様になったことは少し悲しい事かもしれませんが、事が起きて、その正当性を証明する為に莫大な時間と費用と神経を使うことをこの地で知りました。自分を守る為の唯一の助けとなるのは、自分自身でしかないのです。部屋の件に限らず、法を利用するこちらの人々と、ことなかれ主義の日本人の共存するここで、あり過ぎる程の落とし穴を感じた今回でした。
(匿名)