How to Live
仏式による葬儀・仏事に関する基礎知識
◆臨終に際して
家族・親戚縁者への連絡とともに、僧侶、葬儀社への速やかな連絡が重要。カナダの私立病院の中には、遺体を臨終直後に病室から霊安室に移してしまうところもあるため、次に紹介する枕経が臨終の場所で勤めることが難しくなっていると青木先生は指摘する。
また悲しみに打ちひしがれている状況で、葬儀社をイエローページで探したり連絡したりするのは負担が大きい。心理的に抵抗感はあるが、葬儀社選びや打ち合わせを事前に行っておけば、いざという時に落ち着いて行動できるし、実際にそういう事前のアレンジをする人も増えてきている。
◆枕経(臨終勤行)
人生の終わりに臨んで、永年お育てにあずかったご本尊(浄土真宗の場合、阿弥陀如来)に対するお礼の勤行のこと。遺体に対して読経するものではない。またその趣旨から言えば、死ぬ前に本人と回りの人が一緒にお勤めするほうが理にかなっている。実際、青木先生は父親の臨終一カ月前に枕経を行い、そのためか父親の死を受け入れる心の準備が出来て、気持ちが落ち着いたと自らの経験を語ってくれた。
◆お通夜
親戚縁者や生前親しかった者など、苦楽を共にした人々が仏前に集まり、故人を仏縁として仏恩に感謝する場。また今後の葬儀について、以下の点について遺族と打ち合わせをする。
●葬儀の種類
●葬儀の日時
●葬儀の場所
●火葬について
葬儀のやり方について故人の遺言がある場合、それが葬儀を行う人々の要望と一致するとは限らない。そのため話しがまとまらない場合もあるが、そのような時は誰のための葬式なのかをもう一度考えれば、おのずと方向は定まってくるはず。
◆葬儀(葬場勤行)
一般的な葬儀の式順は以下のとおり。
●入棺
●棺前読経
●法名授与
●開式の辞
●故人略歴
●読経(焼香)
●弔辞(弔電)
●法話
●謝辞
●閉式の辞
ところで葬儀(Funeral Service)はご遺体と共に勤める式のことで、次に紹介する火葬までを同日中に勤める。しかし親族や親戚が遠方で参列できない場合など、まず火葬を先に勤め、日を改めて追悼会(Memorial
Service)を営むこともある。
◆火屋勤行
遺族・親戚・親しい親友など少人数で、火葬場で棺に点火する前に行う。
Witnessing / Viewing(点火するところを見ること)をするかどうかを聞かれるが、最後の見送りであり青木先生はぜひともするようにと勧めている。
また、ここまでの段取りによっては日数もたっている場合もあり、初七日も同時に済ませることも多い。
◆満中陰(四十九日)
亡くなった日から四十九日間のことを中陰と呼び、その間七日毎に勤め最後の四十九日を満中陰(忌明け)として特に丁寧に勤める。このあとの法事は、一周忌、三回忌、七回忌、十三回忌、十七回忌、二十五回忌、三十三回忌と続く。これらも亡き人を縁に集まり、法事に参加した近親者、友人知人のひとりひとりが勤める仏事である。
このほか、青木先生がよく受ける質問についての解説があった。
◆焼香の作法
宗派を問わず、一回で済ます。大勢が参列する葬儀の場合には読経の間に最後まで焼香がまわらないこともあるため。(ちなみに浄土真宗ではもともと一回。またつまんだ香は額まで持ち上げず、そのまま香炉に入れる。)
◆戒名(浄土真宗以外)
厳格な規律(戒律)を守って仏道修行し、受戒した出家者につけられる名前。
◆法名(浄土真宗)
仏法僧の三宝に帰依するという意味でつけられる新しい仏弟子としての名前。
◆位牌
先祖の供養をするのを目的として、もとは中国の儒教に由来する。浄土真宗では過去帳に法名を記すので位牌は用いない。また仏壇はご本尊を安置するものなので、位牌がその中心にくることはない。
実際に葬儀・仏事を行わなければならなくなると、これ以外にも様々な疑問が出てくることだろう。そのような時には青木先生のようなしっかりした知識のある人からアドバイスを求めることも大切だ。
| 青木龍也開教使の連絡先 Rev. Tatsuya Aoki Vancouver Buddhist Church 220 Jackson Avenue Vancouver, BC V6A 3B3 Tel : (604)253-7033 Fax :(604)253-7076 E-mai l: rev.aoki@telus.net Website : www.vancouverbuddhistchurch.ca |
![]() スライドや具体例を盛り込み、わかりやすく話をされる青木先生 |
※この記事は2006年3月30日(第14号)掲載