オーロラの女神が微笑むイエローナイフ

極北ライター Shoko Suzuki

2006年1月1日号(#01)にて掲載

『月明かりにも負けない、真上で弾けるオーロラ!』


12月9日の弾けるオーロラ


チーフガイド 大塚佳文


 12月に入り、気温が日増しに下がって、オーロラのシーズンに突入しました。例年よりも気温が下がるのが遅く、ダウンタウンは、町の持つ湿気でまだ曇りやすいのですが、オーロラ観賞を行っている町の郊外では、晴れることが多く、毎晩のようにオーロラが見えています。マイナス25度を下回ると、晴れる日が続くようになるので、町の人の声とは裏腹に、もっと寒くなることを願う毎日です。

 さて、今回は、月とオーロラについてのお話。オーロラは、満月だと見えないと思い込んではいませんか?確かに満月だと月の光に邪魔をされて、オーロラが見えにくくなることもありますが、それは弱いオーロラの場合。イエローナイフで頻繁に見える弾けるオーロラは、強い光を放つため、月の真横でも、はっきりとした緑色のオーロラを見ることができます。

 また、写真撮影が好きな方は、新月より月夜を好まれる方が少なくありません。月明かりが、木や家など周囲の風景を浮かびあがらせるため、美しいオーロラ写真が撮影できるからです。

 さて、12月前半では、9日の夜にかなり高得点のオーロラが出現。月夜でしたが、大きく弾ける姿を2回楽しめました。最初のブレイクアップは、午後8時過ぎ。南から戻ったオーロラが真上でくるりと輪になって、裾の部分をピンクの光が走り抜けました。大きなリングが、ネズミ花火ようにくるくる回っていた姿がとても印象的でした。

 2度目は、深夜11時過ぎ。南の空低く停滞していた光の帯が、東側から徐々にくずれはじめ、ゆっくり天頂に移動して、コロナ状になり、再びブレイクアップ。裾にピンクの光を放ちながら、星空をうねうねと動く姿は、スピードもあり、とても圧巻でした。

 「夜空をダイナミックに彩った、今シーズンいちばんのオーロラに、大歓声が上がりました。半月でしたが、真上で弾けるオーロラは、月夜でも十分美しく見えました。月はオーロラの天敵ではないんです。」とは、カナディアEXで、チーフガイドとして活躍する大塚佳文さんの声。

 空を覆い尽くすような弾けるオーロラは、足がすくむような大きな感動があります。今シーズン最高のオーロラに会えるのは、あなたかもしれません。