オーロラの女神が微笑むイエローナイフ

極北ライター Shoko Suzuki

2005年11月10日号(#46)にて掲載

『世界でいちばんオーロラに会えると実感できる町』


オーロラ観賞キャビンと弾けるオーロラ


 マイナス40度にもなる日がある、極北イエローナイフに10年住んでいちばん良かったこと。それは、「美しいオーロラを誰よりもたくさん見ることができた」ということ。実際、オーロラを見た回数は、すでに千回以上。でも、一度として同じ姿を見ることのないオーロラに飽きるということはありません。

 オーロラは、磁極を中心に、地球の上下に天使の輪のように浮かんでいます。これを「オーロラベルト」と呼びますが、ラッキーなことに、このベルトのちょうど真下に位置するのがイエローナイフ。実際、光の帯を地平線から地平線までじっくり観察すると、地球に浮かぶ巨大な円の一部だということがわかります。想像を遥かに越える大きさは圧巻です。



 この冬、足のすくむようなオーロラに会いたいなら、迷わずイエローナイフを選んで欲しい。ホワイトホースやフォートマクマレーなどでも見えますが、平地で山がないイエローナイフは、これらの町に比べると冬の晴天率がとても高いのが特徴。そして、何よりオーロラの見え方が違うのです。

 イエローナイフでは、北の空または南の空遠くに、東西に伸びたオーロラの光の帯が見え始めます。やがて、この帯が、北から南へ、または南から北へと移動。この光の帯が真上を通過するとき、磁気嵐が起こると、ピンクや紫といった色をつけて、生き物のようにうねりながら動きはじめます。これが、オーロラのブレイクアップ現象。シャワーみたいに降り注いだり、光の波みたいに押し寄せてきたり…。私たちは、これを「オーロラが弾ける」と呼んでいますが、何度見ても感動できる美しさです。

 イエローナイフでは、この「弾けるオーロラ」が頻繁に見えます。世界でいちばんオーロラに会える町といわれるのも、そんな理由から。極地仕様の耐寒ウェアを身にまとい、オーロラを熟知するガイドと一緒に見れば、この弾けるオーロラに会える可能性はかなり高くなります。

 オーロラが弾ける姿はまさに、誰もが一生に一度は見たいと思うオーロラ。イエローナイフで見るオーロラは、本物を見た人だけが知る、地球の美しさなのです。

※ この冬のオーロラ情報や現地情報を、随時、「極北オーロラ通信」でお届けする予定。お楽しみに。