2010年
バンクーバー冬季オリンピックに向けて!



2007年11月1日号にて掲載






オリンピックまで
あと2年3カ月、開催準備は順調




 バンクーバー商工会議所主催の午餐会で、10月17日バンクーバーオリンピック冬季競技大会組織委員会(The Vancouver Organizing Committee for the 2010 Olympic and Paralympic Games-VANCO)最高責任者のジョン・ファーロングCEOが講演を行った。

 2010年2月12日の開会式に向けて、来年早々からいよいよその活動が本格化する。その前に、まずは19日に発表する今年の決算と現在の状況について語った。

 


「バンクーバーオリンピックでは、全ての競技で
メープルリーフフラッグをあげたい」と語る
VANOCのCEOジョン・ファーロング氏


 講演で最初に強調したのは、オリンピックがバンクーバーにとってどれほどすばらしい経験となるのかということだった。

 「シドニーオリンピックの初日にあの場にいて、どうしてあのオリンピックが大成功したのか、身をもって体験しました。それはシドニーの、オーストラリアの人々ひとりひとりが協力してオリンピックを成功させようと関わったからです。私は、バンクーバーの人々、BC州の人々、さらにはカナダの人々みんなでこのオリンピックが成功するように、それぞれができることに関わってもらいたい」と協力を呼びかけた。

 続いて実務的進行状況を説明。競技施設のうち、屋外施設については、ほぼ今年中に完成すると発表。その他の施設および選手村についても、2008年には完成する予定だと説明した。

 その他の重要な事項で注目すべき点では、チケットの販売、ボランティアの募集、マスコットの発表があった。

 チケットの一般発売は、2008年10月11日よりオンラインにて開始。しかし、すでに今年秋から宝くじなどで開会式が当たるイベントも始まっている。ファーロングCEOは、「少なくとも5万枚は何らかの形で、チケットを手に入れにくい人たちに行き渡るように努力したい」と話し、オンライン以外でのチケット販売を示唆した。

 ボランティアの募集は、2008年2月からVANOCホームページで開催される予定。言語ボランティアをはじめ、さまざまな種類のボランティア応募が始まる。

 バンクーバー冬季大会のマスコットは、今年中、早ければ11月にはお披露目される予定になっている。

 「カナダ全体がこのオリンピックの恩恵を受けるように日夜スタッフ一丸となって努力している」と付け加え、全てのカナダ国民にどんな形であれ、参加してもらいたいと改めて強調した。

残されている課題

 順調に見える開催までのスケジュールであるが、まだまだ問題は山積み。まずは、宿泊施設。期間中は大勢の観光客が押し寄せることが予想されるが、その容量がいまだ確保されていない。さらに、以前から問題になっている、メディア用の宿泊施設確保も未解決である。

 その他、これから考えられる問題点としては新設競技施設の使用状態がある。来年以降トレーニングや国際競技会場としてこれらの施設が使用される予定になっているが、果たしてそこで建設した施設がうまく機能するのかということを試さなければならない。
 また、競技施設間の移動手段の確保や道路建設状況の把握など、州や市と協力して行っている建設事業など間接事項の問題も残っている。

2007年決算を発表

 VANOCは19日に2007年7月末決算を発表。これによると、収入は1億7780万ドル、支出は1億1690万ドルで、6090万ドルの黒字が出たということだった。

 また、施設建設費と建設予定については、「5800万ドルの予算内で収まっているし、施設の完成も予定通りに進んでいる」と19日の発表を待つまでもなく、講演後の記者の質問に自信満々に応えていた。

(取材 三島直美)