斯波さんをCSBAに訪ねると、ちょっとおっとりした感じで現れた。ゲレンデから帰ってきて「これから身体の使い方を覚えるための授業があるんです」ということで、その間に話を伺った。
斯波さんの行なっているのはスノーボードの回転(SL)やパラレル大回転(PGS)、大回転(GS)、スノーボード・クロス(SBX)という競技だ。
今年も1月22日にバンフのMTノーケイで行なわれたFIS(国際スキー連盟)公認の大会でPGS3位に入賞。2月に韓国で行なわれたジュニア世界選手権大会では残念ながらディスクオリファイ(DQ)だった。
◆今までの主な成績は?
2001年にイタリアで行なわれたジュニア・スノーボード・ワールドチャンピオンシップで優勝しました。その時の競技はPGQです。そして2002年にPSAスピードゲームでプロ資格を取得しました。
◆ウイスラーに来たのはいつからですか?
本当は昨年の5月には来る予定だったのですが、日本のFIS公認大会のSLで3位に入った1週間後に膝前十時靭帯断裂というケガをしてしまい手術しました。そのリハビリを終えて9月にきました。
◆ケガの影響とかありますか?
今はもう98%ぐらい回復しています。
◆いつからスノーボードを始めましたか?
9歳のときに山形に引っ越しましたが、その冬に始めました。
きっかけは、じいちゃんとばあちゃんが蔵王でスキーのレンタル屋をやっていて、父親が長男だから後を継ぎに山形に戻った訳です。それまではスキーしかレンタルしてなかったのですが、ボードもレンタルしようっていうことになって、レンタルのボードで滑りまくっていたんです。
◆なぜウイスラーに来ましたか?
第一に滑る環境を求めて来ました。日本でも滑れるけど日本の山より大きいので大きな山で滑りたいなと思って。距離も長いし、大きな山を滑るには力で抑えようとしても滑りきれない。滑っているうちに理にかなった滑り方が出来るんじゃないかと思って。ここにはアルペンの選手がいないのはわかっていましたが、フリースタイルも含めて色々な所を滑ることによってスノーボードそのものがうまくなる。基本を固めればアルペンもクロスも早くなる。その基本を作るために来ました。あとは英語を学ぶためです。
高校卒業後の進路を考えるときも色々考えて、他にやりたいこともあったんですが、いまはただ選手としてやっていきたいという気持ちが強く、とりあえず2010年までは続けようと思っています。それまでの間で何か見つかるかもしれないけど、見つかったら2010年の後にやってみようと思っています。
◆自分を今まで応援してきた言葉みたいのはありますか?
『とにかくやってみる』ということ。でも何でそれをするのかまず考えてからということで、『目的をもってとにかくやってみること』です。
◆CSBAでは?
アスリートプログラムです。CSBAの授業の中に宇都先生というトレーナーが来てくれる授業があります。そこでは身体の使い方や癖になっていることなどを教えてくれます。そしてそれを改善する体操を教えてくれます。それがすごく良くて授業以外に個人的にも診てもらっています。
実は昨年からだんだん成績が出なくなってきていました。それでまたケガもしました。でもケガをしたことは悪いことではなかったんです。今までも身体の使い方を考えていたつもりだったんですが、もっとケガをしない使い方や理にかなった使い方をここで学べているので逆に良かったかなって。今年の結果を見てもわかるようにFISで3位にもなれたし、どこまで順調にいくかわからないけどケガは自分にとって逆にプラスになったなって思っています。
◆目標は?
やっぱりバンクーバーオリンピックでメダルをとることです。
また、いままでずっと思っていることがあります。ここまで続けてこれたのも、これから続けていけるのも自分の力だけじゃ絶対にだめで、両親をはじめスポンサー、CSBAとかいろんな人たちのサポートのおかげでやってこれてるというのをいつも感謝しています。
(取材 野口英雄)
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