MAPLE 2009
2009年2月12日 第7号 掲載
 

いよいよ オリンピックまで1年
 2/12 カウントダウン開始!!
  オリンピックの前哨戦・ワールドカップ競技リポート



<フュギュア>
フリー演技の浅田真央


<モーグル>
ゴールして思わずガッツポーズする伊藤みき

<エアリアル>
前日に行われたエアリアルの練習。水野のエアーが青空で舞う

 

 今月12日で、バンクーバーオリンピックまであと365日となった。オリンピック開催は2010年2月12日午後6時。

 カウントダウン記念イベントとして、バンクーバーオリンピック・パラリンピック冬季競技大会組織委員会(VANOC)は、ローカル時間午後6時ちょうどに、“Make Some Noise”と呼びかけている。Noiseは、音が出るものならなんでもいい。車のクラクション、ベルや鈴、楽器など自分の周りにある音で、午後6時を合図に東から「音のリレー」を行う、タイムゾーンが6つあるカナダならではのイベント。参加は自由。 “Let's make some noise!!”


<フィギュア>
うまくまとめられたと語ったフリーの小塚の演技

<モーグル>
男子表彰台。左から、附田、ビロドゥ(カナダ)、コラ(仏)

<スキークロス>
日本メディアのインタビューを受ける福島

 

Vancouver 2010
附田今季最高の2位!!
 ワールドカップモーグル


 フリースタイルスキーW杯モーグルが2月7日サイプレスマウンテンで開催された。去年は濃霧のため中止となったが、今年は多少の遅れは出たものの、6時半から行われた決勝ではすっきりと晴れ、明るい月が見守る中、会場は大いに盛り上がっていた。

 日本勢では、女子は上村愛子(北野建設スキークラブ)、伊藤みき(中京大学スキー競技部)、男子は附田雄剛(チームリステル)、西伸幸(白馬村スキークラブ)が決勝に進んだ。

男子は附田が2位、女子は伊藤4位、上村5位

 スタートから飛ばした。予選5位だった附田は最初のエアを成功させるとコブを果敢に攻めた。そのスピードとターンの美しさに観客から大歓声が沸き起こり、2つ目のエアを決めると右手を高々と上げながらゴールした。
 会心の滑りだったに違いない。ゴールしてからも何度もガッツポーズした。得点は26・09。2位に1ポイント以上も差を付け、4人を残してトップに立った。モーグルのパイオニアで普段はクールな32歳のベテランも、この時ばかりは興奮していた。

 しかし、メディアに囲まれるとクールな附田に。久しぶりの表彰台の感じは?と聞かれ「よかったです」と一言。自分なりの会心の滑りかとの問いには、「そうですね、あんまり覚えてないですけど」と落ち着いた表情で答え、「チーム全体の状態がいいので、今後他の選手も結果を出してくれるはず。一緒に表彰台に上りたいです」と語った。

 女子は、予選2位だった上村が最初のエアで着地が少しぐらついたため得点が伸びず23・32と、先に滑り終えていた伊藤の23・78を下回り5位。伊藤は4位と惜しくも表彰台に届かなかった。西は、本人としては手ごたえがあったようだが、意外と伸びず12位となった。


スピードに乗ってターンを決めていく附田

仲間に胴上げされる附田

 

「成長した自分を楽しみにしててほしい」

 試合終了後、上村は「いい方向に成長しているとは思うので、結果だけ見ると残念だったけど、でもまあ、皆さんに楽しみにしていてほしいなと思います」と明るく語った。試合前から調子は悪くないと本人も言っていた。あとは結果が付いてくるまで、もう少し時間が必要という感じだった。

 
 上村の第2エア

 伊藤は、「ここでは(来年オリンピックということもあって)たくさんの人が応援に駆け付けてくれてて、自分に対する期待も感じていたので、その中で滑ることができて、いい経験になったと思います」といつもの笑顔で答えた。

 西は、「来年も決勝にいったら優勝を狙おうという思いで、その練習だと思って思い切ってやりました。去年はもう少しコースを難しく感じていたんですけど、そういう意味では成長したのかなと思います」と自分なりの手ごたえをつかんでいた。

 
 スキー板とブーツの間の雪が風になびく。西のエア
 


モーグルの女王の覚悟

 「すみません」目があった途端、上村愛子が照れながら言った。「たくさんの人に応援にしてもらったのに」と。
 決勝の前、16選手の紹介があった。名前を呼ばれた選手は2つ目のジャンプ台あたりから軽やかに滑り降りてくる。去年のW杯チャンピオン、選手生活14年。上村の紹介だった。

 彼女がモーグルを始めたきっかけは、中学生時代ウィスラーで初めてこの競技を見たことだった。それから実力をつけ18歳で長野五輪代表に選ばれた。里谷多恵が優勝したことで、モーグル競技が一気に脚光を浴び、同時に彼女は、その愛らしい笑顔であっという間に人気者になった。

 
 得点が出るのを待つ上村

 五輪後、里谷が事実上戦線離脱してからというもの彼女は女子モーグルをひとりで引っ張ってきた。実力を付けた人気者は、メディアの格好の標的となった。ソルトレイク五輪は、「正直プレッシャーでしんどいな」と思っていたという。それでも競技は続けた。トリノでは5位と涙をのんだ。次の出場が決まれば4回目の五輪となる。

「バンクーバーではいろいろな経験がいい方向につながって自分らしい滑りがしっかり出せる、満足のいく滑りをして幸せだったなって思えるようなオリンピックにしたい」と語った。

 すべての経験を力に変えて、「誰にも負けないぞっていう感じでいきたいと思います」と作った笑顔に、モーグルの女王としての覚悟が見えたような気がした。その覚悟は来年の今頃、大観衆の前で、はじける笑顔に変わっているに違いない。

(取材 三島直美/写真 丸山勧・小川学)

 

 

Vancouver 2010
4大陸フィギュア、浅田、小塚が表彰台

 
 
 氷上で華麗に舞う浅田真央 /写真提供:ケイコ・アイ

 バンクーバーオリンピックフィギュアスケート会場となるパシフィック・コロシアムで2月4日から8日まで開催された4大陸選手権。女子は浅田真央(中京大付属中京高校)が3位、男子も小塚崇彦(トヨタ自動車)が3位に入った。

 今回出場した日本人選手は、女子の村主章枝(avex)が6位、鈴木明子(邦和スポーツランド)が8位に入賞、男子は織田信成(関西大学)が4位に、南里康晴(ふくや)が12位となり、アイスダンスのキャシー&クリス・リード組(川越FSC)は棄権した。

浅田、織田はフリーで盛り返し
 2月4日のショートプログラムで6位と出遅れた浅田はフリーで1位となり総合3位に入った。浅田はショートでもフリーでもミスが目立った。フリー演技を終えてメディアの前に現れた浅田は「出発前からあまり調子はよくなかった」と語り、「不調の原因はわかってるけど秘密です」と笑って対応した。

 
 フリーで3位についた織田

 5日の男子ショートでは小塚が3位につけ、フリーも無難にまとめて4位、総合3位に入った。一時は5キロも落ちていた体重も3キロほど戻り、「カナダに入る前くらいから調子が上がってきているので、このまま選手権に向けて急ピッチで上げていきたい」と語った。ショートで6位だった織田は、フリーで3位となり結果は4位。「いやな緊張が試合前からあったんですけど、これも経験なので、世界選手権につなげていければいいと思います」と語った。

 女子の優勝は韓国のキム・ヨナ。ショートで断トツの1位に立ち、フリーではジャンプを失敗したもののまとめて3位、189.07で優勝した。「地元韓国人の応援が力になった」と語ったように、5日のフリーには満員の観客の5割以上は韓国ファンではないかという大声援が彼女に送られた。

 男子の優勝はカナダのパトリック・チャン。ショート、フリーともに1位で、会見では「オリンピックの会場で滑れたのはよかった。ファンの声援がホームを感じさせた」と語った。


優勝した韓国のキムの演技。大声援に終始、笑顔だった

独特の表情が魅力の村主

 

怒涛のように押し寄せる日本メディア陣
 2月2日から始まった公開練習からかなり多くの日本メディアが会場に詰めかけていた。パシフィック・コロシアムに設けられたメディアセンターには、まるで日本にいるような錯覚を起こさせるほどの報道陣の数。初日、各自使っていたデスクに社名を書いた紙をセロテープで貼ってあったのには正直驚いた。


多くの日本人が、代表選手に大きな声援を送っていた

カナダのチャン。ファンの声援に後押しされたと語った



 テレビ、新聞合わせて200人以上のメディア申請があったという。優勝した韓国やカナダの報道陣の姿がかすんで見えるほど。カナダメディアの知り合いが「すごいねぇ」と感心したように言っていた。貴重な経験だった。


鈴木のビールマンスピン

足の状態が悪く、後半はジャンプするたびに痛んだという南里の演技

 

バンクーバーオリンピックに向けて
 報道陣でごった返す中、各選手にバンクーバーにいる日本人ファンへのメッセージをもらった。

浅田選手:今回たくさんの日本の方が見にきてくださったので、ほんとに声援が聞こえたのでうれしかったです。バンクーバーでも出られるように頑張りたいし、いい演技ができるように頑張るので、応援よろしくお願いします。

 浅田選手は2年前、日加親善大使でバンクーバーを訪れている。今回のバンクーバーの印象を聞かれて、カウントダウンのボードを見に行ったことが印象に残っていると答え、「2年前はまだ1000日以上あったのに、今回見てすごく早いなと思いました。今からワクワクしています」と語り、「がんばらないと」と笑った。

村主選手:とてもきれいな街で海にも近いのですごいいい感じだなと思いました。カナダは大好きな街の一つなので、いい滞在ができました。本当に暖かい声援をいただいて来年もこの場に来られるように頑張りたいと思います。

鈴木選手:本当に大きな声援が演技前から私の耳に届いて、心強かったですし、とてもうれしかったです。ここに来ることを楽しみにしていましたし、町を歩くことも楽しいですし、人がすごく優しいなと思いました。

小塚選手:町の印象はカナダっぽいなというのはあります。アメリカの文化とヨーロッパの文化が混ざったような印象がありますね。本当に応援してくださってありがとうございます。オリンピックに出られるように、まずは世界選手権に向かって頑張ります。

織田選手:会場の雰囲気はすごくよくて、滑りやすかったと思います。バンクーバーは自然と都会が一体化した素晴らしい街だなと思いました。応援ありがとうございました。今回はあまり力が出せなかったけど、世界選手権がんばって、来年また戻ってきます。

南里選手:日本人も多く来ていて、滑っていて、がんばれ、頑張れって声も聞こえていて、声援が演技にプラスになったと思います。今日は応援ありがとうございました。これからもこの地に戻ってこられるように頑張りますので、応援よろしくお願いします。

(取材 三島直美/写真 丸山勧・小川学)

 
 女子表彰台。左から、2位カナダのロシェッテ、1位のキム、3位の浅田



 


『真央ロール』を持ってニコッとする浅田真央選手。大好きなハート型に満足。お皿も自分で選んだ。当初は2010年五輪にちなんで20ドル10セントの予定だったが、求めやすい13ドル95セントに変更という配慮もうれしい

 

 フィギュアスケート四大陸選手権に出場した浅田真央選手(愛知・中京大中京高)を激励して、ダウンタウンの亀井ロイヤルが、このたび特製巻き寿司を作製した。試作中に同店を訪れた真央ちゃんが実際に形や食材をリクエストし、赤いハート型に仕上がった特別メニューは名づけて『真央ロール』。2月7日には来店客全員に振舞われ『マオ・アサダ、デリシャス!』と、店内は真央ちゃん応援ムードで盛り上がった。

スポーツ選手を応援
 亀井ロイヤルのオーナー、増田聡明さんは大のスケートファン。日々の努力を積み重ねるスポーツ選手には一目置いている。来晩する真央ちゃん応援のためにと思いついたのが、特製巻き寿司だった。

 指令を受けた系列店『EBISU』のデービッド柴田エグゼクティブ・シェフは、ジャンプとスピンをイメージしてロブスターの尾を皿の中心に突き立て、トリプルアクセル(3回転半ジャンプ)成功への願いを込めて、周りに3種類の巻き寿司を配した。この特別メニューは直ちにインターネット上に流れ『時事通信』『スポーツ報知』で“『真央ダイナマイト』2010年五輪にちなんで20ドル10セント”と紹介された



大好きなハート型に
 バンクーバー到着当日、スタッフらと同店を訪れた真央ちゃんは、フロアー・マネジャーの石倉ひとみさんが「いらっしゃいませ」と応対すると「日本語、通じるんだ」とほっとした様子を見せた。ロブスターとシーフードの味噌汁、ビーフ・ショートリブ、鍋焼きうどんを注文。アイスクリームに温かいエスプレッソ・ソースをかけた『カフェ・コンジェラード』もカロリーを気にせず(?)おいしそうに食べた。


甘エビ、カニかま、しいたけ、レタスを紅鮭で包んだ彩鮮やかなロールと、玉子、アスパラ、うなぎ、エビをアトランティック・サーモンと錦糸玉子で包んだカラフルなロール。白、オレンジ、黄色のハート添えもかわいらしい



 その際、ひとみさんが試作中の『真央ダイナマイト』を差し出した。しばらくすると「ミーティングの結果、こうなりました」とみんなを笑わせた真央ちゃん。巻き寿司はなんと、ハート型にかわいくアレンジされていた。『ミーティング』では、真央ちゃんの好きなものを入れたらどうかという提案があったという。というのも、実は真央ちゃんはアボカド、まぐろ、クリームチーズが苦手だったのだ。それを聞いた板前の上田孝幸さんが、甘エビ、カニかま、しいたけなど真央ちゃんの好物を入れて改良。『真央ロール』とネーミングして一件落着!

五輪期間中の特別メニュー
 2月7日に来店客全員に『真央ロール』がサービスされると「おいしい」「色がきれい」との声が店内のあちこちで聞かれた。接客係が今回の大会や『浅田真央』について説明するなど、店が一体となって応援の姿勢を見せた。
 バンクーバー滞在中、何度か同店に足を運んだ真央ちゃんを、日本食で励ました増田オーナー。来年の五輪期間中、市内の系列グループ7店舗で出すという『真央ロール』は、金メダル獲得への強い味方となりそうだ。


『真央ロール』を巻く板前の上田孝幸さん。この日は来店客全員に一切れずつサービスするため約30本巻いた


(取材 ルイーズ阿久沢)

 

 

Vancouver 2010
エアリアル男子、決勝に進めず


 サイプレスマウンテンで2月5日行われたフリースタイルスキーW杯エアリアル予選男子に、水野剣(ノースランドSC)、西川史朗(スカーゼFSST)が出場した。田原直哉(徳洲会スキークラブ)は、試合前に肩をけがしたため、今回は出場しなかった。


日本代表選手・コーチと現地アシスタント。選手たちは、「スポンサー募集しています」と笑顔を見せた

 

 予選1本目、9番目に登場した西川は、空中でトリプルフィリップをきれいにまとめ、着地も決めて自身会心のジャンプ。着地の瞬間大きく腕をあげてガッツポーズをして見せた。結果は満足のいく103.07。上位12の決勝進出も見えた。最後から2番目に登場した水野は、エアーは決めたものの着地に失敗。「着地した時に、雪が思った以上に柔らかかった」と原因を語った。

 西川の2本目は、着地でバランスを崩し転倒。なだれるように滑り落ち、周囲に一瞬緊張感が走った。とりあえず自力で起き上がったものの、足を痛め、肩を支えられながら会場を後にした。結果は合計135.94だった。水野の2本目はエアー、着地ともきれいに決まり、合計170.19となった。

 試合後水野は、2本目は1本目の失敗を頭に入れて着地したと語り、「2本目はすごくよかった。それだけに1本目が悔やまれる。シーズンはまだ終わっていないので、このあたりを課題にこれからの試合に臨みたい」と語った。

 この日は、サイプレスも昼間から気温が高く、試合が午後6時開始のナイターだったにもかかわらず、試合後半には雪まじりの雨も降り出した。雪が柔らかく、ジャンプ台や着地付近も、試合後半になると崩れて難しくなっていた。綿貫雅弘コーチは、「ランディングを2本とも成功した選手は少なかった。こういう条件では、こういうことが起こることを頭に入れておかなければ」と試合後語った。

 
 予選1本目、会心の演技で思わずガッツポーズの西川

カナダはホームみたいな感じ
 昨年2月にここで行われたW杯は予選を終えた時点で濃霧のため中止となった。2回目となるこの会場の感想は、「暖かすぎ」と一同笑って、雪質は日本みたいと口をそろえた。

バンクーバーの印象
水野選手:日本人が多いですね。あと自然が多くて、きれいでいいところだなと。

西川選手:遠征が続いてストレスが多いんですけど、日本食がおいしくてうれしい。ホームみたいな感覚があります。

田原選手:住んでみたいです。

オリンピックの目標
水野選手:目標にはしています。それまで精一杯挑みたいと思います。

西川選手:とにかく出たいです。今やるべき課題をクリアしてベストを尽くすこと。自分が飛んで気持ちよくジャンプができたと思えるようにしたいです。

田原選手:とりあえず出場です。世界と比べてまだ追いついていないので、1年でどれだけ近付けるかが勝負。大きなケガなく乗り切ることがカギだと思います。

 「とにかく見にきてください。そうすれば、エアリアルのおもしろさが分かると思います」と読者にメッセージを送った。


(取材 三島直美/写真 丸山勧)

 

 

Vancouver 2010
来年のオリンピック正式種目初登場。
スキークロスW杯、バンクーバーで開催


 バンクーバー五輪から正式種目となるフリースタイルスキースキークロス。北米にはファンも多く、2月6日サイプレスマウンテンで行われたW杯にも、大勢の観客が詰めかけた。

 抜けるような青空が広がる中、スキークロスの決勝が始まった。日本からは、予選のタイムで女子は福島のり子(ICI石井スポーツスキークラブ)が1:20・13の18位で、男子は瀧澤宏臣(チーム明徳寺)が1:15・34の32位で決勝に進出した。

 女子決勝1回戦第7組で出場した福島は前半2位につけたものの、後半カナダのクラインに抜かれて3位に後退。そのままゴールとなり2回戦進出とはならなかった。試合後、「(前の)選手を抜いたところで安心してそれから雑になってしまった」と反省点を口にした。

 続いて男子決勝1回戦第1組に出場した瀧澤は、霧の中から突然現れ、2位でゴール、大きくガッツポーズした。続いて準々決勝第1組に登場。接戦の中3位でゴールし、惜しくも準決勝進出には届かなかった。「ケアレスミス。1回目の滑りで体も動いていたし、2回目もいけると思えたんですけど」と悔しがった。

 女子はカナダのアリーシャ・クラインが、男子はカナダのクリストファ・デルボスコが優勝した。

スキークロスとは
 スキークロスとは、曲線や起伏のあるコースをいかに早く滑り降りるかを競う種目。予選では各選手がタイムを競い、男子は上位32位まで、女子は16位まで(今回は32位まで)が決勝に進める。

 決勝は4〜6人が一組で同時スタート。上位2人が次に進めるトーナメント形式で行われる。優勝は、決勝組で最も早くゴールしたものという単純明快なルールが面白さの秘密。アルペンスキーの要素とアクロバットなフリースタイルの要素を合わせたレース展開は、見ているものをくぎ付けにする。

 


日本代表選手・コーチと現地アシスタント。選手たちは、「スポンサー募集しています」と笑顔を見せた

 

瀧澤選手、「バンクーバーにつなげたい」
 2回戦で敗退した瀧澤選手がメディアに囲まれた。悔しそうな表情で語るレース展開の説明にも、どこか楽しんでいる雰囲気があった。「前半はそれなりにテクニックいるコースで、後半はストレートエリアがあるし、バランスがいい。ジャンプサイズが大きすぎるというのがあるけど、面白いと思う」とコースの感想を語った。

 来年この同じ会場で初めてのオリンピックが開催される。オリンピック正式種目決定に対して、「モーグルを8年前か9年前に辞めてクロスに移ったとき、正直オリンピックはないと思っていたので、不思議な感じですね」と感慨深く笑った。アルペン、モーグルを経験して、20代後半でのクロスへの転向。それからも大きなケガを経験しながら、不死鳥のように甦り、第一線に戻ってきた。「(オリンピックは)巡り合わせだと思うので、チャンスはいただきたい」と笑顔を見せ、現在調子がいいので、このまま猪苗代での世界選手権、来年のバンクーバーにつなげていきたいと語った。

 「来てもらえれば見てて飽きない競技だと思います。ぜひ見にきてください」とバンクーバーのファンにメッセージを送った。

 
 1回戦2位に入って笑顔を見せる瀧澤

「2010年日本チームはいけると思う」福島選手
 決勝まで見届けてメディアの前に姿を現した福島選手は、意外と小柄だった。決勝1回戦第1組で一緒に滑ったカナダのクライン選手が優勝したのを見て、「最後に抜かれた選手が優勝したのですごい悔しい」と気を緩めたことを悔やんだ。もしかしたら、表彰台に立てたかもと思わずにはいられないだろう。しかし次の瞬間「負けたけど内容的には満足しています」と明るい表情を見せた。

 滑った感触は、「私の好きなコース。でも、まだまだやらなければいけないことがたくさんある」と語り、「今までどんなところかわからなかった。日本と似ているし、ワックスなどもテストして、すべてを含めて完璧にしたい」といいイメージをつかんだようだった。

 バンクーバーを訪れるのは実は初めて。「以前、ウィスラーで合宿したときはバンクーバーは素通りで。アジア系が多くてびっくり。でも食べ物に困らなくていいですね」と印象を語った。

 オリンピック正式種目に決まって、「びっくりしました。でも、夢だったので、楽しみにしています」と言い、「オリンピックを通して、競技の楽しさとか、素晴らしさだとかを伝えられたらと思います。メダルに近い種目だと思うし、2010年は日本チームいけると思うので、バンクーバーの皆さん応援にきてください」と笑った。

(取材 三島直美)

 

 


今週末のスポーツイベント

スノーボードワールドカップ(サイプレスマウンテン)

ハーフパイプ男子の青野令選手、女子の山岡聡子選手、1月のW杯ドイツ大会で4位だったPGS女子の竹内智香選手など、3種目約15人の日本人選手が出場する。

2月12日(木)
10:00 ― 12:00 スノーボードクロス男子予選
13:00 ― 14:25 スノーボードクロス女子予選

2月13日(金)
13:30 ― 14:45 スノーボードクロス男女決勝

2月14日(土)
08:25 ― 11:55 ハーフパイプ男子予選
12:25 ― 13:55 ハーフパイプ女子予選
15:00 ― 16:00 ハーフパイプ男女決勝

2月15日(日)
09:00 ― 11:00 パラレル大回転男女予選
13:00 ― 15:00 パラレル大回転男女決勝