SPECIAL 2008

2008年4月24日 第17号 掲載


日加修好80周年記念イベント
コスモスセミナー、松操学園共催
『着物から作る洋服ファッションショー』華やかに開催


最後にモデル、出演者全員で記念撮影

リメイクのデモンストレーション。綿やつむぎがリメイクしやすく、作りやすいとのこと

つむぎから作ったワンピースと帽子を身につけた田中志のぶ先生。「もったいない、の精神で初めて作った服がこれです。(自分の)着物にはそれぞれドラマがあり、思い出を考えると、はさみが入らないこともしばしばです」

同セミナー会員の成谷百合子さん、相原満美子さん、マトソン信子さんが和服姿でお琴を奏で、開会前にしっとりとした雰囲気をかもし出した

中江領事と着物地のケープをまとった三恵夫人

コスモス・セミナーの主宰者、大河内南穂子さんもモデルとして登場。一着目は絞り帯を用いたブラウスとロングスカート(開会前、舞台裏にて)



 財団法人、松操学園(愛知県豊橋市)とコスモス・セミナー共催による『着物から作る洋服ファッションショー』が4月9日、日系ヘリテージセンター大ホールで行われた。日加修好80周年記念イベントとして、総領事館から認定されたこの特別企画には、松操学園関係者ら10人が来加。在バンクーバー日本国総領事館の中江新(あらた)領事夫妻をゲストに迎え、約170人が出席。お琴の生演奏、着物や帯地を使って作る伝統工芸『江戸お細工物と押し絵』の展示販売も行われ、日本情緒たっぷりのひとときとなった。

文化を通した交流
 日本とカナダが正式に国交を樹立してから80年。冒頭で、在バンクーバー日本国総領事館の中江新領事は、文化を通した交流は、お互いの国の人と人との関心を高め、理解を深めると言及した上で、今回の行事は、東西の文化が出会う絶好の機会であると、英語と日本語で祝辞を述べた。

 松操学園の大羽朝子校長からは、英語による祝辞が寄せられ「着物ファッションを通して、世界平和に貢献していきたい」とのメッセージを、大羽節子さんが代読した。

着物からのリメイク服
 「着物に新しい命を吹き込みましょう」−まさにその言葉通り、今回、披露された70点の服の中には、50〜60年前の訪問着など、タンスの底に眠っていた着物や、結婚式で一度だけ着た着物が見事にリメイクされ、洋服として紹介された。

 松操学園でリメイク教室を担当する田中志のぶ先生が、ナレーションを担当。「これはのれんから作った上着です」「ブラウスはお父さんの羽織の裏地から作りました」と説明のたびに、観客席からは驚きや感心のため息が漏れた。羽織からの半コート、訪問着や留袖、大島のワンピース、帯一本で作ったドレスなど、どれもオリジナリティーあふれる作品ばかり。

 モデルとして登場したのは、小さな子供から大人まで、同セミナー会員やその知人たち。ひとり数着も担当しているので、何度も着替えてはステージに上がる。さっそうと歩く女性や、少しテレ気味の男子高校生。そんなモデルたちを観客も暖かく見守った。

リメイクのデモンストレーション
 ショーの中間で、田中先生が円形の布を広げ、中江領事夫人、三恵さんに、切り抜いた穴から両腕を通してもらうと、簡単なケープに早変わり。配られた型紙を参考に、簡単なリメイクの説明が行われ、素人にもできそうな、直線縫いだけで作れるドレスも紹介された。

 あっという間に2時間30分が経過し、最後にコスモスセミナー主宰の大河内南穂子さんが「これからも日本とカナダの友好の輪がさらにつながりまして、コスモスの花がたくさん世界中に咲いていきますことを願っています」と結んだ。

着物地を使った伝統工芸
 続く、茶菓と親睦タイムでは、今回披露された服の一部が展示即売された。清田敬子さんの『江戸お細工物と押し絵』のコーナーでは、着物や帯地で作られたうさぎやねずみ、小物などが販売され、その可憐さ、美しさに立ち止まる人も多かった。


『お細工物』コーナーに並べられた、着物地で作られたウサギやネズミ
清田敬子さんのホームページ:http://www.keikosart.com/


 今回のショーは、同セミナー役員20人が、昨年から準備を始めた。主宰者補佐のリトンかおりさんは「日加修好80周年のテーマにある、カナダ人が日本に対する関心を新たにする、という目的に、ささやかですが適ったのではないでしょうか」と感想を述べた。


コスモス・セミナーのロゴ入り氷彫刻は、サレー在住の氷彫刻家ハリー竹田さんの作品。
ブルーにライトアップされ、ひときわ輝いていた

コスモス・セミナー:
知識を深め自己を磨き、異文化での生活を有意義に過ごす女性の集い 
http://www.cosmos-seminar.com

松操(しょうそう)学園:
明治38年、豊橋南部裁縫女学校として発足。一時、女子高等学校併設を経て、現在は松操コンピューター・ソーイングスクールとして、着付け・茶道・華道などのクラスもある。2007年には創立100周年を迎えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


鮮やかなブルーのロングドレスを着た島田友子さん


「緊張したけどショーの雰囲気を楽しめた」と吉武里奈ちゃん(10歳)


着物地のパーティードレスで会場内を歩いていたモデルさんたち

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(取材 ルイーズ阿久沢/写真提供 コスモス・セミナー)