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MAPLE 2008
2008年2月21日 第8号 掲載 |
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| フリースタイルスキー 日本代表選手にインタビュー
「目指す葉2010年バンクーバーオリンピックの金メダル」
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サイプレスマウンテンで2月9・10日開催されたフリースタイルスキーワールドカップに出場するため2月3日からバンクーバー入りしていた日本代表チーム。
今回の遠征には、モーグルでは、女子の上村愛子選手(北野建設(株)スキークラブ)、伊藤みき選手(中央大学スキー競技部)、男子の上野修選手(チームリステル)、西伸幸選手(白馬村スキークラブ)、尾崎快選手(早稲田大学スキー部)、遠藤夏樹選手(チームリステル)、ジュニアの桑原竜司選手(チームリステル)、遠藤尚選手(猪苗代高校)、それに、高野弥寸志ヘッドコーチ、ヤンネ・ラハテラモーグルチーフコーチ、吉田真フィジカルトレーナーが、エアリアルでは、男子の倉田孝太郎選手(猪苗代スキークラブ)、西川史朗選手(スカーゼFSST)、デイビッド・ベルミュールエアリアルコーチ、綿貫雅弘エアリアル・コーチが参加していた。

上野選手も大きなジャンプを見せる。2月9日(写真/ Hide Chiyasu)
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華麗なジャンプを決める西選手。9日の予選(写真/ Hide Chiyasu)
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残念ながら今回は日本選手が活躍する機会がなかったが、2年後ここで行われるバンクーバーオリンピックを目指す彼らに、競技会場となる今回のサイプレスマウンテンの印象や今後の目標などの話を聞いた。
(取材 三島直美)
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■オリンピック会場サイプレスマウンテンの印象
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今回は2日間とも濃霧で、モーグルは競技中止、エアリアルは予選のみという結果に終わったため、「天候不順」という印象が強かったようだ。「雨や霧が多くて。オリンピックの時は晴れてほしいですね」とエアリアル会場で話したのは倉田選手。「コースはすごくいいんじゃないかなぁと思うんですけど、天気だけじゃないでしょうかね」とモーグルの遠藤夏樹選手も同様の感想を口にした。
桑原選手同様、スタート地点で試合再開を待つ遠藤尚選手。2月9日(写真/ Hide Chiyasu) |
そのほかに選手の印象に残ったのが町が近いこと。桑原選手は「町から近くて。すごいスキー場に行きやすくていいなぁって思います。オリンピックをやるとしたら町からのお客さんとかも来てくれていいなぁと思う」と、また上野選手は「この辺にスキー場あるのかな?って思ったくらい近いですね」と驚いていた。
上村選手は「日本の方が多かったし、アジア人の方も多いので、印象としては、海外に来ているのにアジアにいるような感じで、結構安心した感覚でいられたかな」と。「日本食がいっぱいあるし」と笑ったのは西選手と遠藤尚選手。高野コーチも「環境や食事の心配はないですね」と笑っていた。
前列左から、桑原選手、伊藤選手、後列左から、ラハテラコーチ、尾崎選手、遠藤夏樹選手、高野コーチ。2月10日宿泊先でのインタビューの後で |
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■「強くなりたいと思わせてくれる」世界一のコーチを迎えて
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そのラハテラ・コーチが、技術指導はもちろん、トレーニング方法からメンタル面に至るまで選手たちに大きな影響と刺激を与えていた。
そのラハテラ・コーチに日本選手チームの印象を聞くと「若くて、才能のある選手が多く、将来が楽しみな選手が多い」と答えた。そして日本選手が勝つために必要なものは「毎日の練習や試合の積み重ねだ」と言い切った。
彼自身は、競技生活9年目にして初めて表彰台に立ったという経験を持つ。それ以後の活躍はすでに述べたとおりだが、それは一夜にしてできたものではなく、「毎日毎日積み上げてきたものが、うまく作用しあって最高の結果に結びつく時が来るのです」と語る。
今の日本チームがやっていることも小さなことの積み重ねだが、結果に結びつく時がきっと来る。自分はコーチとして基礎を積み上げることを手助けする。そうして、すべてのことをうまく作用させていくのは選手自身なのだと強調する。「選手がスタート台に立った時に、自信に満ち、スキーを楽しんでくれればいいと思いますね。もちろん目標はチームとして世界一になることです。そのために練習しているのですから」と熱く語った。
選手たちのラハテラコーチへの信頼は厚い。上村選手は「自分が尊敬し、憧れている人が教えてくれることだから一言一言入ってきます。強くなりたいと思わせてくれる、信じてやっていたらほんとに一番になれるんじゃないかなって思わせてくれるコーチですね」と語る。
遠藤尚選手は少し近づきにくかったモーグル界のスーパースターに、「『俺は表彰台に上がるまでに9年かかった。俺の言うことをちゃんと聞いてそれをやってくれたら俺より早く表彰台に上がれることを約束する』って言ってもらって」とその言葉の意味を胸に刻んでいた。
コーチとはみんなすべて英語で会話をする。「英語は全然。でもヤンネがほんとに英語だけで話してくるので」と上村選手。「少しずつ意思疎通ができるようになって、まあほかの人とも話してみようかなとも思えるようになってきましたね」と笑う。上野選手も「全然しゃべれない。しゃべりたいんですけどね」と照れ笑い、その言葉に他の選手もうなずいていた。
スタート前の尾崎選手。2月9日(写真/ Hide Chiyasu) |
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■エアリアルチーム
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大会2日目にどうにか行われたエアリアル種目だったが、日本人選手はケガのため出場を見送った。
この後に控える日本の猪苗代でのワールドカップに出場する予定となっていた。「出場できなかったのは残念だったけど、今回は見送って今は日本の大会に焦点を合わせています」と倉田選手。世界ランクも徐々に上げてオリンピックへの視界は今のところ順調のようだ。
病院から戻ってきたエアリアルの倉田選手(左)とツーショットで写る上村選手。二人は同級生。2月10日 |
練習中に腰を痛めてしまった西川選手も、「次の日本での大会には出場できると思います」とそちらに照準を合わせていた。
カナダ出身のベルミュール・コーチは、「日本選手は徐々に力をつけてきています。この夏には新しいジャンプの練習も始めますし、体操出身という選手も加わりました。これから2年間でできるだけのことをしていきたいと思います」と頼もしい言葉を残してくれた。
エアリアルチーム。左から、ベルミュールコーチ、倉田選手、バンクーバーでエアリアルチームをサポートしているカズさん。2月10日サイプレスマウンテンで |
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■2010年に向けて
今回の遠征メンバーは全員、2年後のバンクーバーオリンピックを目指して練習に励んでいる。高野コーチは、「この中の全員もしくは何人かは必ずオリンピックに出ますね」と太鼓判を押す。そして、その先にはもちろん表彰台がある。
世界で勝っていくため日本人選手に必要なものはと高野コーチに聞くと、「今のモーグル競技でいったら、技術的にもフィジカル的にも世界的には決して低い方ではなく、むしろ高い方ですね。メンタル面も悪くないですし、あとはどれだけハングリーか、勝とうとしていく意識ではないでしょうか」と説明してくれた。
選手それぞれに目標を聞くと、やはりバンクーバーでの表彰台。それも一番高いところだと言い切った選手が多かったのは頼もしい限りだった。最終選考は2009年12月中旬ごろになるという。それまで選手は目標達成のためそれぞれの課題に取り組んでいく。
バンクーバーオリンピックは2010年2月12日から開催される。モーグル女子は予選決勝とも大会2日目の2月13日、男子は3日目の14日、エアリアル男子は予選が大会11日目の22日、決勝は14日目の25日に予定されている。
全員に金メダルを取ってもらいたいと勝手に思うのだが、そういうわけにもいかないだろう。これから先2年間、自分で納得のいくトレーニングを積み、最後には自信を持って競技に臨めるよう、持てる力をすべて本番で出し切れるように祈るばかりである。その先にメダルが見えれば、バンクーバーで応援するものとして、こんなにうれしいことはないと思う。
左から、遠藤尚選手、西選手、上野選手、上村選手。2月10日宿泊先でのインタビューの後で |
1年のうち11カ月間を共に練習し、試合に臨むという『チームジャパン』は、みんな仲がよく、元気で、和気あいあいとした雰囲気が印象的だった。
今回インタビュー中に見せてくれた選手一人ひとりの笑顔が、またここで見られますようにと願いながら、がんばれ、日本!
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