大学を休学してカナダにワーキングホリデービザで滞在していた須山淳一さん。英語を学ぶという要素に加え、働く経験、そして異文化コミュニケーションを重視してワーキングホリデービザを選んだという。
「日本にいたときからずっと気になっていたカフェがあったんです。そこはラテアートで有名で、バリスタの世界チャンピオンも出しているカフェ。英語も学べるし、せっかく仕事をするなら、世界一を目指すカフェで仕事がしたい。雇用条件なども敷居が高そうだけれども、どうしてもチャレンジしてみたかった」そこでの経験は一生の財産だと続ける。
「本当に人に恵まれました。僕が入りたての頃にバリスタになるためにいろいろ教えてくれた先輩、そして同僚たち。世界を舞台にしているカフェだから、バリスタになるためのトレーニングも厳しい。だけど僕を教えてくれた先輩が辞めるとき、目の前で僕のトレーニングの札を外してくれたのは本当に忘れられません。自分の努力でここまできたけれど、それは周りの人があってこそ。先輩に認められた、その恩返しをしないと、とそこからはバリスタ文化を次の人たちに繋げようとがむしゃらでした」
その後、人員不足ということもあり、アシスタントマネージャーとして今度は人を動かす立場に立った。「アシスタントマネージャーの経験は本当に大変でした。まずは英語力。国籍も人種もさまざまなうちのお店で、人を動かす立場にありながら、英語のハンデをどうやって補うかが課題でした。今まで受身中心だった英語のコミュニケーションを自分発信に変えてみたり、お客さんとのコミュニケーションは英語力の欠陥をラテアートで埋めようと技術面に力をいれたり。さまざまな工夫で同僚たちが働きやすい環境作り、お店の質の向上といったことを実践していきました」
カフェで働くだけでなく、マネージャーというポジションも経験した。一年間の経験を得て、バリスタという世界観、そして人との関わり方という大きなことを学んだと語る須山さん。現在は日本に帰国し、就職活動を控えている。彼の日本でのさらなる飛躍に期待したい。
(取材 金村千愛)
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