SPECIAL 2007

2007年10月25日 第43号 掲載


55才で単身オーストラリアに移住ー南極で迎えた還暦ー
海外暮らしアドバイザー 永田朝子さんの行動力に迫る


「思い込みと錯覚の人生なんですよ」と陽気に語る永田朝子さん

 コスモス・セミナーの後半を担ったのは、「バンクーバーにシドニーの空を貼りつけたい」と語るシドニー在住の永田朝子さん。

 テレビ番組『兼高かおる世界の旅』で海外を夢見た永田さんは、商社マンのご主人とのマニラでの駐在生活で物怖じしない自分を発見。以来、自身の積極性が大きく花開き、保険のセールスを始めれば、トップクラスのセールスを記録。趣味の旅行は公私合わせて50カ国以上。海外志向は旅に止まらず、2000年にはオーストラリアに移住した。

 永田さん流のポジティブ人生と海外暮らしエンジョイのコツを『あこがれ発シドニー行き』『朝子IN SIDNEY』の2冊の本として出版。現在は、海外生活の夢を抱く人のための講演活動や個人へのアドバイスを行う傍ら、オーストラリアで活躍する日本人を取材し、彼らの生き様を永田さん自身のHPを通じて発信している。

 夢の実現の連続を生きる永田さんに仕事術や暮らし方の秘訣を聞いた。

ー現在の自由な生活を支えるセールスでのご成功の秘訣をお聞かせください。
 まずご紹介の場合はお客様にお会いする前に、徹底的にその方のことを調べます。どこのご出身でどんな交友関係があって、趣味は家族はと。そうしてお会いした際に、相手の興味のあることを伺うと、30分の約束だったにもかかわらず、1時間でも話してくださり、その後、極端な話では相手の方が「で、どこにサインをすればいいのかな?」と言ってくださる。会って名前を伺うなどは論外ですね。

ーウェブサイトに「セールスして断られたらラッキー!次の人に当たれる」と書かれていますね。
 そのポジティブな考え方に共感しました。『ポジティブな考え方』がいつもラッキーを運んでくれます。

 私は「しつこさと熱心は紙一重」だと思っています。同じ電話ばかりするからしつこいと思われますが、私は電話やレターと変化を付けます。同じレターを出すのでも、海外に行ったときに出したり、電話も相手の家族の誕生日に合わせたりします。そうして相手にはっと思わせることが大事です。社会保険研究所発行の『年金時代』の今月号にも書きましたが、「私は『自分の人生』のデザイナー。元気なうちに行動しよう!悔いのない人生を!」と、いつも思うのです。

ーどのようにして、50数カ国という多数の国々を回ることができたのですか?
 1998年、セールスレディの最高峰「国際MDRT※」の会員となり、米国での世界大会に毎年出席しては研修旅行前後のオプション・ツアーにも参加しました。

 毎年の家族旅行はいつも帰りの機内で世界地図を見て、次の目的地を決めます。それと私は「誕生日をどこで迎えようか」から旅を計画します。若い人には、「結婚するかもしれないから」などと、先々の計画を立てるのを躊躇する人もいますが、飛行機やホテルなど満席で行けない事態は嫌ですから、キャンセルできるかを確かめて一年先でも「まず予約を入れる」のが私のやり方なんです。

ーなるほど、そうした気持ちで南極行きも決められたんですね。
 「還暦を南極で迎えたい」が発端で、誕生日からツアーが一つに絞られて即予約しました。後で40人用の小さな船と知って心配になりましたが、おかげでツアーの仲間と親しくなれました。今の住まいも、ホテル暮らしが好きだったので、ホテルの上のコンドミニアムと聞いて、スーパーで大根を買うように即決で買いました。とにかく自分が「これだけは」と思う1点が満たされれば決断します。

ー決断の仕方同様、食器の色を3色に抑えるなど、暮らし方もシンプルにされていますね。
 滞在していたホテルでのインテリアが気に入って、家具は白、黒、茶に決めて、一つだけアクセントに私が好きで元気の出る赤を入れるようにしました。服や食器も同じです。

  *   *   *
 「『同じするなら何でもみてやろう』と思うから、旅の前には十分調べる。行ったけど閉まっていたなど、行く前に3分調べればわかること」

 「一日の行動をリストアップしてはチェックすることで私の欠点をカバー」など、朝子流暮らし術の話は尽きなかった。

 永田さんの生活ぶりを知ることができるウェブサイトはこちらhttp://www.asakoinsydney.com.au/
「人に会うのが大好き」を原動力に、永田さんの行動半径はますます広がりそうだ。

※MDRT=Million Dollar Round Tableとは、世界70以上の国の生命保険・金融サービス専門職のトップクラスのメンバーで構成され、相互研鑽と社会貢献を柱に活動する組織。


(写真 小野晶、文 平野香利)