家族でおでかけ

2007年8月2日 第31号 掲載


 


バンクーバー近郊の隠れたリゾート
ソルトスプリング島とテティス島


 メインランドとバンクーバー島に挟まれたGulf Islands (ガルフ諸島)。今回は、このガルフ諸島の中で一番大きな島でもあるSalt Spring Island (ソルトスプリング島)と壁画の街として有名なバンクーバー島のChemainus(シュメイナス)よりBC フェリーで30分の島、Thetis Island (テティス島)を紹介する。バンクーバーよりBC フェリーで渡れば、そこには手つかずの自然が残された素敵な島がある。



ガンジスハーバーのキャンプ場
 

サタデーマーケットで見つけたラッパ水仙
 

 


芸術家のスタジオツアーとオープンマーケットの島、ソルトスプリング島



スタジオツアー

 ガルフ諸島の島々の中で一番大きい島でもあるソルトスプリング島は、人口1万500人の島だ。このガルフ諸島は、その自然環境を愛する芸術家が多く住む島々としても知られるが、ソルトスプリング島は特に多くの芸術家が生活と制作の場にしていることでも知られている。 特筆すべきは、これらの芸術家が、自分達の制作の場を訪問者に開放し、作品を見て、購入できる機会となるスタジオツアーを島の商工会議所が音頭を取って行っていることだ。スタジオツアーと言っても、バスを連ねて団体でスタジオを回る訳ではなく、スタジオの開放時間、場所、作品などを案内した商工会議所製作のパンフレットを参照しながら、自分の興味のあるスタジオを訪問し、作品を鑑賞、作者と直接言葉を交わし、気に入った作品があれば買い求めることができるというツアーだ。このスタジオツアーのパンフレットは島の中にあるB&B、コテージ、キャンプ場などにも置いてあるし、ガンジスハーバーにあるツーリストインフォメーションでも無料で手に入れることができる。

 また、見逃せないのが、島内にあるワイナリー巡り。秋の葡萄の収穫時期でなくとも、ワイナリーを訪ねれば試飲ができ、ワインの購入も可能だ。スタジオツアーの合間にワイナリーに立ち寄ることをお勧めする。


ソルトスプリング島の回り方
 車を持っている人は、バンクーバーより車と一緒にBCフェリーに乗るのが便利だが、敢えて自転車持参でフットオン乗船し、島内を自転車で回っても自然を肌で感じることができて面白い。道は整備されているので自転車の走行に支障はないが、アップダウンがきつい道が多いので、体力を要する。もちろん島で車を借りて回ることも可能。車を持たない人は島内の交通手段として、島に2社しかないタクシー会社を利用することになる。いずれにしても、島で一番大きいガンジスハーバーの街だけに滞在するのでは、島の面白さを半分も体感できないので、何らかの手段で島を回ることをお勧めする。

車のレンタル
Salt Spring Marine Rentals L
電話:250-537-5464

タクシー:
Siver Shadow Taxi
電話:250-537-3030
Amber Cab Company 
電話:250-537-3277




サタデーマーケット
 ソルトスプリング島での特筆すべきもう一つのイベントは、4月1週より10月最終週までの毎週土曜日に、ガンジスハーバーのセントラルパークで行われるサタデーマーケットだ。このオープンエアマーケットには、150店以上の出店者が島内だけでなく、バンクーバー島やほかのガルフ諸島の島々からも臨時のお店を出しにやってくる。出店内容は、オーガニックの野菜、果物、オーガニックの食品、食品加工品(チーズやペーストなど)、オーガニックの化粧品、石鹸、バスジェルなど。また宝飾品、植木、陶磁器製品、ケーキ、ジャム、帽子、バック、タペストリー、木材加工品から流木や自然素材を利用した作品など、非常に多岐に渡っていて、1日見ていても飽きないし、その製品一つ一つが量産品でなく手作りなので、バンクーバーでは手に入れづらい品物ばかりだ。


サタデーマーケットで見つけたタペストリー

 このサタデーマーケットだけを目的にアメリカ本土から来る観光客も多いと聞いた。

 夏の青空の下、芝生の公園で思い思いにお店を広げる出店者とおしゃべりを楽しみながらの買い物は、絶対に見逃したくない夏のイベントだ。

 

●Salt Spring Saturday Market :
Central Park, Ganges Harbor, Salt Spring Island
4月1週〜10月4週の毎週土曜日、8:30am〜3:30pm

Salt Spring Islandへの行き方
バンクーバーからであれば、TsawassenよりBCフェリーでLong Harborへ。
空路は、ダウンタウンより、Harbor AirでGanges Harborへ。または、Salt Spring Airが、ダウンタウン、バンクーバー空港サウスターミナルとGanges Harborを結んでいる。

 


ソルトスプリング島での宿泊
島での宿泊は、キャンプ、B&B、貸しコテージ、ホテルまで非常に多くの施設があるので、自分の旅行スタイルにあった宿泊施設を探すことが可能だ。ほとんどの宿泊施設は、Salt Spring Chamber of Commerceのホームページより、宿泊予約が出来るようになっている。
URL: http://www.saltspringtoday.com



Fullford Creek Guest Houseのかわいいコテージ



蟹の手釣りの出来る島、テティス島


 バンクーバー島にある壁画の街、シュメイナスまでなら行ったことがある人も多いと思うが、そこからフェリーで30分の旅で全く違う世界が開ける。Thetis Island (テティス島)だ。

 テティス島は、ヨット、パワーボートでのクルージングをする人には、馴染みのある島だが、一般には余り知られていないようだ。宿泊施設も、島全体で 軒あるだけで、ソルトスプリング島のようにいろいろなお店がある訳でもないが、この島には手つかずの自然が残っている。島全体を歩いて回ったとしても3時間もあれば一周できるような小さな島だが、その中にはたくさんの楽しみが詰まっている。



The Cutー テティス島とクーパー島の間を流れる水路

 島全部が、先住民族の居留地として指定されているクーパー島とテティス島の間を流れる水路に 『The Cut』 がある。この水路、干潮時には、水深が0.3m程になり、モーターボートなども水路を通過することができなくなる。水路の両岸は砂地で、干潮時にこの砂地を掘ると、たくさんの 『アサリ』を取ることができる。いわば、潮干狩りだ。島の人達は、住人の生活排水で海が汚染されていると言って、ここで取れる アサリを食べることはないようだが、子供達にとっては、潮干狩りをするという遊びの方が面白い。5分も砂地を掘っていれば、小さなバケツ一杯のアサリが採れる。

 またThe Cutは干潮時には、水深も浅くなるので、子供達にとっては絶好の海水浴場となるし、シーカヤックを持参すれば、景色を楽しみながらのツアーを楽しむことができる。

注意:子供達が遊ぶ場合には、必ず、ライフジャケットの着用を。干満の差が激しいため、潮の流れも速く、また、水路の中心部は急に深くなったりしているので、ライフジャケットは必需品。

蟹の手釣りが楽しめる テレグラフハーバー
 The Cutの水路の一方の出口に当たる場所に、Telegraph Harbor Marina (テレグラフハーバー・マリーナ)がある。テレグラフハーバー・マリーナは、マリーナのシンボルを蟹にしているくらい、蟹がたくさん生育していて、干潮時にマリーナのポンツーンよりチキンを入れた網を落とせば、蟹の手釣りができる。手釣り用の蟹網は、マリーナの事務所で購入することもできるし、タコ糸と網を持参しても良い。

 手釣りなので、蟹が網の上に乗ってきたタイミングを見計らい、静かに、静かに網を引き上げる。このタイミングを失うと、せっかく、蟹網に乗ってきたのを確認しても、蟹は引き上げる途中で海の中に逃げてしまう。

 干潮時であれば、水深も浅くなっているので、蟹が網の上に乗ってくるのを確認しながらの釣りとなるので、大人も子供も楽しめる。捕れるのはRed Rock Crabが多い。

注意:蟹捕り、釣り、アサリ採りなどを行う場合は、必ず釣りのライセンスを購入し、また規則に従い、小さな物、必要のない物はリリースする。ライセンスは1日限りのものから、1年単位のものまである。購入場所、規則などに関しては、左記のHPを参照可。
URL: http://www.pac.dfo-mpo.gc.ca/recfish/default_e.htm



蟹の手釣りをする親子


 テティス島には、シュメイナスより 本の往復フェリーが、ほぼ1時間おきに運航されている。所要時間は30分程度。今回、紹介したテレグラフハーバーマリーナへは、フェリードックより散歩を兼ねて歩いても15分程度なので、車を持っていなくても、子供連れでも歩ける距離だ。また、島での宿泊を予定していて、車で行かない場合は、それぞれの宿泊施設に送迎を事前に頼んでおけば、フェリー乗り場まで迎えに来てくれる。シュメイナス、ビクトリア、ナナイモなどへの旅行を計画する場合、ちょっと寄り道してテティス島まで、足を伸ばしてみると新しい発見がある。

(取材 京谷昌美)