SPECIAL 2006
2006年11月9日 第46号 掲載
![]() ゴードン・キャンベル州首相 |
![]() 左から、ハリー・ブロイ議員、キャンベル州首相、 PWB社長小松和子氏 |
ブリティッシュ・コロンビア州の好調な経済を追い風に、ゴードン・キャンベル州首相が11月日本を訪問し、BC州のビジネスを売り込む。BC州とアジアの経済関係を発展させていく上で欠かせない貿易相手国日本への直接訪問。太平洋対岸の国々に貿易相手国として熱い視線を送る他州よりその地の利を生かしたセールスを展開したいというのがねらいだ。
先月バンクーバーを訪れたスティーブン・ハーパー首相は、16日に「アジア太平洋ゲートウェイ・輸送ルート整備計画」を発表。これにより10を越える太平洋ゲートウェイ・プロジェクトのために総額5億9100万カナダドルの連邦予算が充てられ、その他にカナダ西部のさまざまな内需整備プロジェクトにも予算が充てられる。このような連邦政府のアジア太平洋経済重視政策もBC州にとって大きな後押しとなっている。
日本とBC州とのビジネスを語る
ゴードン・キャンベル首相と3市(Try-City、コキットラム、ポートコキットラム、ポートムーディー)の夕食会がコキットラムで開かれた 月 日、席上でスピーチを行ったキャンベル州首相は、「世界は太平洋に向かって動いている。BC州はカナダのパシフィックゲートウェイのリーダーとなる州を目指す」と訴えた。その上で、太平洋沿岸の港をアジアから北米へ、そして北米からアジアへの拠点とすることを目標に挙げ、BC州は太平洋側に面する州であるというだけで他のどこよりも有利に経済活動ができること、アジア各国出身者が多いことも人材的に有利であることなどアジア太平洋貿易の重要性を強調した。
閉会後、BC州と日本の経済的関係について質問すると、日本とBC州の経済関係は非常に強いものであると強調した上で、今まで以上に強い経済関係を築くためには何が必要だと思うかとの質問に、「2つあります」とし、「ひとつは、どんな関係でもそうですがその関係を当たり前だと思わないことです。だから、(今回)我々は日本に行き、日本が何を必要としているかを知り、彼らの目的を達成するために、そして我々の目的を達成するために、何ができるかを知ることです。貿易はいつでも双方向の関係であることです。一方通行であってはいけません」として、「日本はこれまでもBC州にとって非常に重要な相手国であり、これからも今まで以上に大きなパートナーであることは間違いありません」と日本とBC州の関係を語った。
日本とBC州との貿易関係
BC州にとって日本は輸出量第2位の最大貿易相手国のひとつ。BC州の全輸出量の12.2パーセントを占めている。主な輸出品は木材・建材、農・海産物、鉱物、石油・天然ガスなどがある。
バンクーバー・ビジネス懇話会会長の松浦史一氏は、日本とBC州の貿易関係について、「森林資源、天然資源など以前から取引のあるものを大事にしていくことに変わりはないが、BC州に必要なのは競争力」として、BC州が日本への輸出を伸ばそうと思うのであれば、「カナダでなくてはいけない何かユニークさをカナダ側から訴える必要がある」と言う。さらにこれからは、「双方向的貿易関係ではなく、多方向的な関係やネットワークを使ってアジアと取引をする必要がある」とも語った。
キャンベル州首相訪日
日本、中国の各都市を13日から26日までの日程で訪問予定のキャンベル州首相。日本には14日から16日まで東京に滞在する。
滞在中は、日本政府関係者とBC州の石油、天然ガス、鉱山資源についての話し合いや1998年開催の長野冬季オリンピック関係者との面談も予定されている。
さらに、建築資材のイベントとしては日本最大級のJapan Home and Building Show 2006(主催・社団法人日本能率協会、会場・東京ビッグサイト、会期・11月15日〜
17日)に出席。BC州の建材と住宅製品の販売促進をはかる。
その他にも姉妹都市・港である横浜市を訪れ市議会との面会や横浜港見学などを予定している。
キャンベル州首相の訪日は2001年以来5年ぶり2回目。
(取材 三島直美)
![]() キャンベル首相 ラウンドテーブルにて |
![]() 記者会見の模様 |
ゴードン・キャンベル・ブリティッシュ・コロンビア州首相は、貿易の活性化を目的に11月13日から26日にかけて、東京、上海、北京、香港、広州の5都市を歴訪する。この歴訪に先立ち、11月2日カナダプレイス、ワールドトレードセンターにおいて、キャンベル首相を囲むラウンドテーブル形式で、中国をはじめとする約15名のメディア関係者に対して、その主旨および各都市における訪問内容の説明が行なわれ、引き続き会見が行なわれた。
BC州、ゲートウェイとしての役割
キャンベル首相はまず、「パシフィックの時代へと突入し、現在のビジネスにおける競争力を維持するならば、私たちにとって有力なパートナーである日本、そして急速な伸びをみせている中国との長期にわたる関係を築いていくことは非常に重要なことです。今回の歴訪の目的は、カナダのパシフィック・ゲートウェイとして、アジアにおける州関係ビジネスを支え、投資家への新たな州経済力および資産に関する情報を提供していくことにあります」と歴訪の目的を述べた。そして、日本は州輸出の12.2%以上を占める第2の市場であり、中国および香港は4.4%と日本に比較して多少低くはなっているが、中国における輸出の割合が2001年以降80%近い伸びをみせていることから、今後の展開が大きく期待されていることが述べられた。
歴訪主要行事
冒頭の挨拶の後、今回の歴訪で各都市において特に注目すべき予定内容が説明された。まず、最初の訪問地である東京では、15日から行なわる日本最大規模の住宅・建築関連専門展示会Japan
Home and Building ShowにBC州から参加する木材・建材製造業者らの激励に訪れる。
上海では、世界最大規模の観光業界イベントのひとつとされている中国国際ツーリズムマートChina International Tourism Martに参加するBC州の存在性の強調に務める。北京においては、教育部とのMOU調印が行なわれ、また北京、香港および上海では、政府および産業代表者との会談において、北米におけるゲートウェイとしての州港湾産業の振興および経済的メリットについて話し合いが行なわれる予定。最後の訪問都市となっている広州においては、広東省の黄華華省長との会談をもち、観光業、林業、教育分野をはじめ、姉妹省であるパートナーとしてBC州にとって有益な産業についての推進が行なわれる。
各都市ごとの予定
これらの主な予定内容の説明に引き続き、各都市ごとの予定がさらに詳しく説明された。14日から16日にかけて訪れる東京では、展示会のほかに、BC州の天然資源である石油やガス、鉱業についての会議が政府関係者と行なわれ、また長野オリンピック関係者との会談のあと、横浜港の視察、そしてバンクーバーの姉妹都市である横浜と姉妹都市関係をさらに発展させるため、市関係者と会談を行なう。17日から19日までは上海を訪問し、Dream
Home Chinaプロジェクトや洋山国際深水港の視察を行なうなか、上海テリーフォックス・ランのマラソンにも参加することになっている。20日から21日までの北京では、2008年のオリンピックに向けて、オリンピック組織委員会関係者と会談をもち、開催地も訪れる。香港へは22日と23日に訪れ、カナダ香港の商工会議所においてスピーチを行なう。広州では、健康および地球環境問題に関するフォーラムでのスピーチ、そして2010年アジア競技大会に向けて、広州市長および関係者との会談が予定されている。また、広州近代美術館におけるカナダ人フォトグラファーによる写真展のオープニングに出席し、文化的な活動にも務め、また上海に続いて広州テリーフォックス・ランへの参加。広東省国際観光文化フェスティバルではBC州を代表して参加し、州観光産業の促進に務める。
キャンベル首相のアジア歴訪は今回3度目の歴訪になる。2003年11月には中国、インドを訪れ、2001年11月、 月には中国と日本を訪れている。
(取材 佐倉ななみ)